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プロリン


非必須アミノ酸の一つで、体内でのコラーゲンの合成を促進する栄養素

プロリンとは、人間の体内で合成できる非必須(ひっす)アミノ酸の一つ。生体の蛋白(たんぱく)質を構成するアミノ酸20種類のうち、唯一ペプチド結合内に環状構造を持つイミノ酸でもあります。 

人間の体内では、プロリンは主に肝臓と小腸で合成されています。肝臓では、アンモニアが尿素に変化する過程で合成されるアミノ酸のオルニチンから、合成されています。小腸では、非必須アミノ酸であるグルタミン、またはグルタミン酸から合成されています。

このプロリンは、体内に吸収された蛋白質やアミノ酸から、皮膚を始め軟骨、関節、骨格筋などを構成するコラーゲンを合成する機能を促進させる働きを持っています。また、皮膚の潤いに必要な天然保湿因子(NMF)の合成にも大きく関与し、心臓を構成している心筋を合成する際の原料としても使われています。

プロリンを摂取することで、紫外線を受けて壊れた皮膚のコラーゲンを再生するため、シワやシミ、ソバカスを防ぐ役割を果たします。皮膚の表皮や真皮にプロリンが多ければ多いほど、皮膚は弾力のある張りと、つるつるした艶(つや)やかさが際立ちます。

さらに、プロリンには、脂肪の燃焼を促進する効果があります。脂肪分解酵素であるリパーゼの分泌を促進して、脂肪を脂肪酸に分解し、速効性のエネルギー源として消費しやすくします。

過剰摂取による副作用は確認されていないため、多少取りすぎても問題はないと思われます。しかし、1種類のアミノ酸を1日10グラム以上摂取するとショック症状を引き起こす危険性があるため、取りすぎを警戒するのが最善。

摂取が不足すると、コラーゲンの合成量が減少します。コラーゲンが減少すると、皮膚にできた傷の治りが遅くなったり、膝(ひざ)や腰に痛みを感じやすくなったりといった影響が現れます。

皮膚の張りが弱くなってシワができやすくなったり、紫外線を原因とするシミ、ソバカスが消えにくくなるなど、皮膚の老化を促進させてしまう原因にもなります。心筋の合成にも関与しているため、摂取不足が心筋梗塞(こうそく)の遠因になる可能性もあります。

プロリンは、動物性食品のゼラチン質や牛乳、小麦粉のグルテン質、大豆に多く含まれています。ゼラチン質は加熱によって変成したコラーゲンであり、体内に吸収されるとプロリンや、グリシン、アラニンなどの非必須アミノ酸に分解された上で、コラーゲンの再合成などに利用されます。

しかし、ゼラチン質だけの摂取では再合成に十分なアミノ酸を摂取しきれないので、ゼラチン質以外の食品からも摂取するようにしなければなりません。

ほかの多くのアミノ酸と同様に、プロリンは脂肪の燃焼の促進にも関与し、内臓脂肪や皮下脂肪を減少させる働きがあるため、ダイエット用(アミノ酸ダイエット)のサプリメントにも含まれています。

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