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舞踏病



自分では抑止できない不随意運動を症状とする疾患

舞踏病とは、自分の意思では抑止できない不随意運動を主な症状とする疾患。パーキンソン病と同様に、中枢神経系統のうち、筋肉の運動や緊張を調整している錐体(すいたい)外路系の大脳基底核の障害によって、起こります。

しかし、パーキンソン病の場合と違って、舞踏病で主として障害される場所は尾状核と抜殻というところですが、大脳基底核の主要な神経伝達物質であるドーパミンの過剰によって、正常な機能が妨げられ、ドーパミンの量を増やしたり、ドーパミンに対する神経細胞の感受性を増加させる薬や疾患によって悪化する傾向があります。また、脳全体が一様に委縮することも特徴の一つです。

発症年齢は中年以後で、自然に体の一部が動いてしまう不随意運動が徐々に始まります。初期のころは肩をすくめたり、顔をしかめたりする程度ですが、次第に両手、両足、胴体にも不随意運動が広がり、文字どおり踊っているように見えます。睡眠中には止まりますが、目が覚めている時は連続的に起こり、起立、歩行も困難となります。精神症状も強く、人格の変化、記憶力の障害、高度の知能低下に陥ります。

この舞踏病は、遺伝性疾患で、難病に指定されているハンチントン病(ハンチントン舞踏病)でも起こります。また、小舞踏病(シデナム病)でも起こります。小舞踏病は一般に小児にみられ、軽い場合には「落ち着きがない」と見られる程度で、見逃されることも少なくありません。原因としては、リウマチ性のものが考えられ、連鎖球菌の感染がその引き金になるといわれています。小舞踏病の特徴は、コントロールできないピクピクした動作で、数カ月間続きます。

舞踏病の検査と診断と治療

舞踏病に根本治療はありませんが、対症療法の一つとして薬剤が用いられます。不随意運動に対しては、レセルピン、ジアゼパムなどの抗不安薬が多少有効です。ほかに、鎮静剤を用いることもあります。

原因が薬剤である場合は、その薬剤を中止すれば改善されますが、必ず舞踏病の症状が消えるとは限りません。ドーパミンの作用を遮断する薬は、不随意運動をコントロールするのに役立ちます。これには、ハロペリドールやフルフェナジンなどの抗精神病薬が含まれています。

抗精神病薬は小舞踏病にも有益で、中には6〜8週間症状が続くケースもありますが、通常は数日で自然に症状が消えます。

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