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多発性硬化症



脳、脊髄などに病巣が多発し、多彩な症状を示す脱髄疾患

多発性硬化症とは、中枢性脱髄(だつずい)疾患の一つで、脳、脊髄、視神経などに病変が起こり、多彩な神経症状を起こす疾患。日本では、特定疾患(難病)に認定されています。

脱髄性疾患とは、神経線維を取り巻いている髄鞘(ずいしょう)がアレルギー性変化によって壊されるものです。多発性硬化症は10〜60歳代までの男女に起こりますが、女性にやや多く、30歳前後の人がかかりやすいといわれています。

原因は不明です。アレルギー性のものであるという考え方が強いのですが、はしか(麻疹〔ましん〕)ウイルスによるという考え方もあります。遺伝説、自己免疫説も唱えられています。北欧、北米などの寒い地域に多く、これらの国では日本の10倍以上の頻度で発生しています。日本でも有病率は増加してきており、10万人当たり8〜 9人がかかっています。

脱髄の病巣が視神経、大脳、小脳、脳幹部、脊髄などに多発し、病巣が古くなると少し硬く感じられるので、この多発性硬化症の疾患名があります。症状も多彩で、初めは、突然に片側の目が見えなくなったり、急にものが二つに見えたり、あるいは手足のまひ、しびれなどが現れます。また、歩行障害、めまい、言語障害、膀胱(ぼうこう)障害、直腸障害、けいれん発作、震え、筋肉痛、頭痛などで始まることもあります。膀胱障害、直腸障害では、尿意や便意を感じなくなったり、自分の意思で排尿、排便ができなくなったりします。

数時間、時には数日は症状が増していきますが、軽いものは1週間ないし数時間で、全く症状がなくなることもあります。重症のものでは、手足のまひ、知覚鈍麻、視力消失、視神経委縮などを残します。視神経委縮では、視力が悪くなり、放置すると失明に至ります。

このような発作を繰り返し起こすことが、多発性硬化症の特徴。発作の間隔は、数カ月に1回くらいのものから、数年ないし十数年に1回くらいのものまでいろいろです。

多発性硬化症の検査と診断と治療

脳の病変部位には炎症がありますので、脳脊髄液に炎症反応があるかどうかをみます。そのために腰椎(ようつい)穿刺(せんし)という検査を行い、腰の部分に針を刺して脳脊髄液を取って調べます。急性期の多発性硬化症では、リンパ球数の増加、蛋白(たんぱく)質の増加、免疫グロブリンlgGの増加など、炎症を反映した所見が見られます。また、髄鞘の破壊を反映して、髄鞘の成分であるミエリン塩基性蛋白の増加が見られます。近年、CTやMRI検査で病巣を検知することができるようになり、多発性硬化症の診断は容易になりました。

治療としては、ステロイド剤ないし副腎(ふくじん)皮質刺激ホルモン(ACTH)が有効です。早期に服用すると、経過のよいことが多いものです。また、慢性になった場合には、積極的にリハビリテーションを行うと、かなりよく機能が回復してきます。再発予防には、インターフェロンβを皮下注射します。

再発を何回も繰り返し、最後には下半身まひや知能障害、高度の失調症状を来すこともありますが、このような進行性の経過を示すものは約10パーセントです。大部分は、完全によくなって再発を認めないか、ある程度の障害は残っても、日常生活には差し支えないものです。

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