健康創造塾 健康実用辞典 健康創造塾 健康実用辞典 健康創造塾 健康実用辞典 健康創造塾
ドライスキン
ドライスキンとは、皮膚の水分や皮脂量が不足して、皮膚が乾燥した状態。乾燥肌とも呼ばれます。
皮膚の一番外側にある角質層は、皮脂、アミノ酸や尿素などの天然保湿因子、セラミドを主成分とする角質細胞間脂質の3つの保湿成分によって、皮膚の潤いを保っています。しかしながら、3つの保湿成分は、加齢とともに減少するため、年齢が上がるとともに、多くの人は皮膚が乾燥しやすくなります。中には、体質的にセラミドが少ないために、若いうちから皮膚が乾燥している人もいます。
ドライスキンでは、角質層に透き間ができやすく、外から異物が侵入しやすくなるため、表皮のすぐ下にある掻痒(そうよう)点がすぐに刺激を受けて、かゆみが生じたり、湿疹(しっしん)ができやすくなったりします。かくと皮膚の状態が悪化し、一段とかゆみが増すというように、悪循環を繰り返すこともあります。
特に、冬になると、汗などにより皮膚へ補給される水分量が減少する上、空気が乾燥して皮膚の水分が蒸発するため、皮膚が乾燥しやすくなります。
ドライスキンには大きく分けて、一般的な乾燥肌、アトピー性皮膚炎、脂性乾燥肌、老人性乾燥肌の4つのタイプがあります。
一般的な乾燥肌は、肌がカサカサしたり、洗顔後に突っ張ったり、白い粉が吹いたりするのが主な症状です。外からの刺激を防御し体内の水分を保つ肌のバリア機能が低下して、皮膚の角質層の水分量が不足している状態です。
その直接的な原因としては、スキンケアの不足、加齢、睡眠不足やストレスなどの生活習慣、食生活による肌の皮脂分泌量の低下、肌が本来持っている保湿機能の天然保湿因子の低下、セラミドなどの角質細胞間脂質などの減少が挙げられます。
これらの理由で一定の水分量を保てなくなり、健康な肌に比べて水分が約30パーセント以下になった状態が、一般的な乾燥肌に相当します。
冬場は夏場に比べて汗をかく機会が減り、皮脂を分泌するサイクル低下するため、一般的な乾燥肌になりやすい季節です。その上、暖房による部屋の乾燥は、洗濯物が乾きやすいのと同じように体の水分を奪い肌を乾燥させるので、暖房器具を上手に使うことが大切です。
一般的な乾燥肌の対策としては、エアコン、ストーブ、電気こたつ、電気毛布、ホットカーペットの使用は最低限にとどめること、急激に暖めないようにし、温度は控えめに設定すること、加湿器を使用したり、ぬれタオルを室内に干して、部屋の湿度を適度に保つことです。
アトピー性皮膚炎によるドライスキンの原因は、もともとの体質として持っている原因と、アレルゲンや肌の外部からの刺激による外部要因の原因があります。
アトピー性皮膚炎はまだ解明されていない部分も多い疾患ですが、アレルゲンなどのアレルギー反応による要因が関連しているケースが多いようです。アトピーになると、その症状として皮膚の乾燥がみられます。
アトピー性皮膚炎の特徴的な症状として、皮膚の炎症や、強いかゆみが出るため、皮膚をかいて傷付けてしまうことで、さらに肌がダメージを受けて、皮膚の保湿能力を下げて乾燥してしまうという悪循環に陥るケースがみられます。
基本的に、アトピー性皮膚炎はセルフケアで治療することはできないため、皮膚科や専門医師による治療を受けなければなりません。
医学的にもまだ、未解明の部分が多く、関係する要因には個人差が大きく、明確な対策ができないのも事実です。ただし、アトピー性皮膚炎の治療と向き合い、医師の指示を受けながら、自分の症状を悪化させる成分や食べ物、環境を理解していくことで、徐々に症状を軽減していくことは可能です。
それらを理解した上で、適切なスキンケアで清潔と保湿を心掛けることで、外からの刺激を防御し体内の水分を保つ肌のバリア機能の低下を防ぐことは可能です。
アトピー性皮膚炎は、通院による治療後、皮膚の調子がよくなったとしても、症状が繰り返すことも特徴です。自身の症状に悪いことを把握して、常に予防を意識した生活習慣を続けることが大切です。
脂性乾燥肌は、一般的にいわれている混合肌の一種で、乾燥している部分と脂っぽい脂性肌(オイリー肌)の部分が混在している肌の状態です。額から鼻にかけてのTゾーンは脂っぽいのに、口回りやあごからなるUゾーンは常に乾燥しているなど、顔の中に脂性肌と乾燥肌が混在しているために、ケアするのが難しく、基本的に乾燥している部分と、ベタ付く部分に分けてケアをする必要があります。
肌の悩みは、乾燥肌の人が増加傾向にあるのですが、乾燥肌と同じくらいに増加しているのが脂性乾燥肌です。
原因は、生活する環境やストレスによりホルモンバランスが乱れ、体の代謝や循環機能が正常に働かなくなることにあります。そうなると肌の水分量や油分量のバランスを崩れ、肌にカサ付く部分とベタ付く部分が混在するようになるのです。
脂性乾燥肌は、正しいスキンケアを行い、睡眠やストレスなどの生活環境を見直すだけで、改善が見込める対策しやすい肌の状態です。逆に、間違ったスキンケアをしていたり、菓子や脂っこい食事に偏ったり、生活習慣や食生活に気を遣わないと、症状が悪化しやすい肌の状態でもあります。
脂性乾燥肌になると、何度も洗顔しがちですが、それは逆効果です。洗顔で皮脂を落としすぎないことが大切で、洗顔後の保湿もしっかり行います。
老人性乾燥肌の原因は、加齢です。年齢を重ねると、皮膚の発汗機能や皮脂の分泌機能が低下し、シミやシワができやすやくなり、肌も年齢とともに衰えてきます。また、年を重ねていくと、肌の水分を保つ役割をしている角質細胞間脂質が減少していくことから、皮膚は乾燥しやすくなるといえます。
老人性乾燥肌の中にも、老人性皮膚掻痒症と老人性乾皮症の2種類があります。
老人性皮膚掻痒症は、加齢による皮膚の老化が原因で、ターンオーバーなどの皮膚機能が低下することで発症する皮膚疾患です。分泌される皮脂が減少し、肌に張りがなくなり、汗もかきにくくなるという特徴があります。冬などの乾燥する季節になったり、冷暖房により室内の湿度が低くて空気が乾燥する生活環境にいると、肌がカサカサしてかゆみが強くなる特徴もあります。
老人性乾皮症は、加齢により肌の水分保持能力が低下し、肌の水分が不足することで発症する皮膚疾患です。特に、空気の乾燥する秋から冬にかけて症状が現れることが多く、自覚症状としてかゆみを伴うことが特徴です。冬場の暖房などによる空気の乾燥や、顔や体の洗いすぎで肌の天然保湿因子が失われ、さらに悪化します。
老人性乾燥肌の予防対策としては、熱い湯の長風呂と頻回な入浴を避けることが有効です。入浴する際は、せっけんは洗浄力の強いものを避けて保湿剤入りのものを使い、ゴシゴシ顔や体を洗わないことです。ナイロンタオル、ボディソープを使うと、皮脂が取れすぎて悪化することがあるので、お勧めできません。
入浴後は、顔はもちろん全身をボディローションやボディークリームで保湿するようにします。
できるだけ皮膚をかかないように気を付け、つめは短く切ります。精神的な不安、イライラもかゆみに影響しますので、安らかな気持ちで生活を送ることも必要です。規則正しい生活を心掛け、十分な睡眠を確保し、バランスのよい食事を取ります。刺激の強い食品、辛い食品はかゆみが増すので、避けるようにします。
コンテンツのトップへ戻ります ページのトップへ戻ります ホームへ戻ります
健康実用辞典のトップへ戻ります ページのトップへ戻ります ホームへ戻ります
Copyright 2003〜 kenkosozojuku Japan, Inc. All rights reserved.