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チョコレートダイエット



カカオ含有率70パーセント以上のチョコレートを食べるダイエット法

チョコレートダイエットとは、3食きちんと栄養バランスのよい食事をした上で、カカオ含有率70パーセント以上で甘みが少なくビター系のチョコレートも食べることにより、満腹中枢を刺激させて食欲を抑えるダイエット法。

チョコレートダイエットのポイントは、以下の3つです。

(1)3食きちんと栄養バランスの取れた食事をする、(2)カカオの含有量が70パーセント以上で甘みが少ないチョコレートを選び、1日50グラムを朝昼晩と3回に分けて食べる、(3)食欲のある時は食前に、食事の量を減らしたい時は食後にチョコレートを食べる。

チョコレートはカカオの含有率が上がるほど、味が苦く糖分が少ない分、普通の甘いチョコレートよりも、ダイエット効果や肥満の予防を期待して食べるのに向いていますが、食べすぎには注意する必要があります。適量は意識したいところで、成人女性が1日1800キロカロリーを必要としている場合、チョコレートで摂取するのは10パーセントのカロリー分に相当する1日当たり180キロカロリーが目安になります。

この量であれば、ストレスをためずにチョコレートを楽しみつつ、栄養バランスに大きな影響もないと考えられます。市販の板チョコレートなら1日半分まで、チョコレート専門店のトリュフやボンボンなどは1日3つ程度が適量となります。

このチョコレートダイエットは、特に何かを我慢する必要もないし、チョコレートも食べられるし、女性にとっては文句なしのダイエット法といえます。太りそうなチョコレートでダイエットができる秘訣は、チョコレートが持つ健康効果にあります。

チョコレートの主成分となるカカオは現在、原産地である中南米のほか、西アフリカ、東南アジアの熱帯地方で栽培されています。カカオの実の味は産地、フォラステロ種やアリバ種といった種類、気候などによって異なるため、チョコレートメーカーはそれらをブレンドながら、いろいろな味や種類のチョコレートを作っています。日本のメーカーではガーナ産、欧米のメーカーではコートジボワール産を主ベースに使用しています。ちなみに、ココアもこのカカオの実からできています。

チョコレートは栄養価が高く、ポリフェノールやカフェインを多く含み、ほろ苦い香り成分に相当するテオブロミンによる食べた際のリラックス作用や、カカオの香りをかいだ際のドーパミン分泌作用などから、かつては媚薬(びやく)とされていました。

チョコレートやココアの主成分であるカカオには、タンパク質、アミノ酸、脂質、糖分、炭水化物、食物繊維、テオブロミン、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ビタミンEなどたくさんの栄養素が豊富に含まれています。

このカカオは、ダイエットや肥満の予防にも効果を発揮します。確かにチョコレートそのものは高カロリーなのですが、脂肪分解酵素のリパーゼの働きを抑え、脂肪が血液中に残るのを防ぐため、結果として体脂肪率は上がりにくくなります。

同時に、チョコレートに含まれるカカオバターは脂肪の吸収率がよいため、同じカロリーの食品なら、チョコレートを食べるのが肥満につながりにくいといわれています。食前にチョコレートを食べた場合、血糖値が素早く上昇し、上昇した血糖値が満腹中枢を刺激し、食欲が抑えられることでもダイエット効果を発揮し、肥満の予防につながります。

チョコレートもふだんの食事もバランスよく取って、上手なダイエットを目指しましょう。ただし、商品によってはカロリーと脂肪が過多になる場合がありますので、注意する必要があります。アレルギー体質の人は、カカオの成分がよくないこともある点に注意する必要があります。

ダイエット効果や肥満の予防を期待できる以外にも、チョコレートが持つ健康効果を発揮する成分として最近、特に注目されているのは、抗酸化作用のあるカカオポリフェノール。抗酸化作用とは、老化やアレルギー症状の原因などになる活性酸素を除去する働きのこと。ポリフェノールとは、植物の光合成によってできた苦味成分、渋味成分のことで、主要なものだけでも300種類以上あるといわれています。

そのうちの一種が、チョコレートの主成分であるカカオに含まれているカカオポリフェノールであり、含まれるポリフェノールの量は赤ワインをはるかにしのいでいます。

カカオポリフェノールには、活性酸素による動脈硬化の進行を防いだり、動脈硬化を引き起こす原因となる血中の悪玉コレステロールを除去したりする作用があります。動脈硬化は生活習慣病に直結する病気でもあるので、広い意味で生活習慣病の予防にも役立ちます。

抗酸化作用により、細胞ががんになるのを防いだり、がん細胞の増加を防いだり、免疫力を強化したりもします。さらに、身体的ストレスにうまく適応したり、ストレスによって増加するホルモンの分泌を抑えたり、精神的なストレスに対する抵抗力を強めることもできます。

そのほか、カカオに含まれる成分には、大腸菌や赤痢菌、O-157やサルモネラ菌、胃がんや胃炎の原因となるピロリ菌、あるいは歯周病などに対する殺菌作用も認められています。さらに、カカオに含まれるテオブロミンには、集中力や記憶力を高める作用や、精神状態を安定させる鎮静作用、疲労を回復させる作用、血圧の上昇を防いだりする作用があります。タンニンには便秘予防の効果があり、不溶性食物繊維のリグニンには便秘解消の効果があります。

チョコレートといえば、「甘い」とか「お菓子」というイメージがありますが、実は栄養バランスが取れ、たくさんの健康効果がある総合食品といえます。チョコレートの原料はカカオ豆であり、豆類には健康効果がたくさんあるのですから、チョコレートも健康食といっていい存在なのです。

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