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癜風(黒なまず)



成人の胸や背中に、褐色のまだらが発生

癜風(でんぷう)とは、かびの一種である癜風菌の感染で起こる皮膚病。黒なまずとも呼ばれて有り触れた疾患ですが、あまり疾患名は知られていません。

癜風菌は皮膚に普通に存在して疾患を起こさない常在真菌で、イースト型(丸い型)として存在しています。菌糸が伸びた型で癜風を起こしますが、存在すると必ず起こるわけではありません。残念ながら、起こる人と起こらない人の差が何かかはわかっていません。癜風菌が成育するには脂分が必要なため、皮脂の分泌が関係しているといわれます。

症状としては、主に成人の胸や背中などに、1~2cmの円形または楕円(だえん)形の薄茶色のしみのような斑点(はんてん)ができます。時には、斑点がたくさんできてくっつき、次第に広がっていきます。逆に、薄く色が抜ける白色の斑点ができることもあります。かゆみなどを伴うことが少ないため、気が付かないことも少なくありません。放置すると、色素沈着や白斑が長期化することがあります。かゆみを伴うと少し赤みがあります。

癜風は、汗かきの男性に多い傾向があり、運動選手にもよくみられます。汗をたくさん吸い込んだアンダーシャツや練習着をよく洗濯をせずにそのまま干し、乾かないうちにまた着たりすることで、感染しやすいといえます。干す時の管理が悪かったり、ほかの選手のユニホームを借りて着たりすることにより、そのチーム全員がそろって癜風になることもあります。

なお、癜風菌は、脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎の発症への関与が疑われています。また、にきび、毛嚢(もうのう)炎に似たマラセチア毛包炎を起こすことがあるので、注意が必要です。 

癜風の検査と診断と治療

癜風(黒なまず)の診断では、薄茶色や白色に変色した部分をメスなどでこすると、皮膚が粉を吹いたようになり、それをとって顕微鏡で見ると、たくさんの癜風菌が見られます。

治療は、サルチル酸アルコールや抗真菌剤の塗布、抗真菌剤の内服を、角質層の癜風菌を追い出すまで根気よく続けます。初期の癜風に対して抗真菌剤はよく効きますが、白斑が長期化した場合は治療は難しく、抗真菌剤は進行を止める程度の効果しかありません。治療によって、癜風菌の細胞膜の合成を阻害し、癜風菌がいなくなっても、しばらく薄茶色、または白色のしみが残ることがあります。

予防法として、夏に汗をかく機会の多い人は、こまめにシャーワを浴びたり、下着などを清潔に保つことが必要です。

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