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思春期乳腺肥大症

思春期において乳房に過度の成長を生じる疾患

思春期乳腺(にゅうせん)肥大症とは、女性の乳房が成長してくる思春期において、乳房に過度の成長を生じる珍しい疾患。乳腺肥大症の一種です。

原因は、卵巣から分泌されている女性ホルモンであるエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)などに対する乳腺の過敏反応です。

具体的な症状は、両方の乳房の過度の肥大、あるいは片方の乳房のみの過度の肥大で、発症するのは、初めて月経を経験する初潮の1年前後です。

肥大の程度は、人によってさまざまですが、短期間で急成長するのが特徴で、重症の場合は、乳房の重さが片方で10キログラムを超えることもあります。極度の重症の場合は、30キログラムにも過度に肥大化し、陰核の肥大を伴うこともあります。

この急成長は、身体的な不快感を引き起こします。その主な症状は、乳房の皮膚の赤みやかゆみで、時に乳房全般の痛みを生じます。乳房の重さのせいで、ブラジャーのストラップが肩にへこみをつくり、その慢性的な刺激によって消えない傷跡を残すこともあります。

そのほかにも、頭痛や頸(けい)痛、上背痛、腰痛、指のまひや痛みを併発します。

異常に気付いたら、婦人科、乳腺外科、外科、形成外科を受診することが勧められます。また。乳房が過度に肥大することで、特に思春期で大きな悩み、心の負担になるような場合は、美容外科や美容皮膚科などを受診し、美容的な乳房の外科手術などを受けることも勧められます。

また、女性に限らず、思春期を迎えた男性もホルモンの影響など女性化によって、思春期乳腺肥大症を発症し、乳房が肥大することがあります。

本来、男性の乳房は女性の乳房のように発育しませんが、乳房に膨らみや、しこりが現れたり、自発痛や圧痛を感じることがあります。これを思春期乳腺肥大症、あるいは女性化乳房症とも呼びます。

この思春期乳腺肥大症は、両側もしくは片側の乳腺が一時的に増殖して、乳頭部や乳輪の下に腫瘍(しゅよう)のようなものが現れる症状をいいます。

これは、思春期の生理的なホルモンバランスの乱れによる一過性のもので、思春期の13~14歳に起こり、男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れるのが原因となって、乳腺が異常に増殖して乳房が肥大します。普通は、ほうっておけば自然によくなります。

男性の思春期乳腺肥大症の多くは問題のないものですが、原因がはっきりしないものもあり、乳がんなどのほかの疾患と区別するためには、外科、乳腺外科を受診することが勧められます。また、女性のように乳房が大きくなることで、特に思春期で大きな悩み、心の負担になるような場合は、美容外科や美容皮膚科などを受診し、美容的な乳房の外科手術などを受けることも勧められます。

思春期乳腺肥大症の検査と診断と治療

乳腺外科、外科、形成外科、婦人科などの医師による診断では、視診、触診と、乳がんと鑑別するための超音波(エコー)検査、マンモグラフィー(乳房X線検査)を行います。また、 血液検査で、ホルモンの異常がないかどうか確認します。

乳腺外科、外科、形成外科、婦人科などの医師による治療では、女性の思春期乳腺肥大症の場合、根本的に治療する方法がないため、希望する際は整復乳房形成術とも呼ばれる乳房縮小手術を行い、余分な脂肪組織、肥大した乳腺組織、また皮膚を取り除きます。

手術後、乳房はガーゼのような包帯で覆い、手術後のはれから排出される余分な水分を排液するためのドレーンチューブを乳房に留置することもあります。通常、特別な軟らかいブラジャーを着用できるようになるまでには1週間ほどかかり、数週間は着用する必要があります。また、はれが完全にひくまでに数カ月かかります。

男性の思春期乳腺肥大症の場合、原則的には経過観察のみで薬物療法などの治療は必要ありません。痛みがひどい時は、状況によって非ステロイド系の消炎鎮痛剤を使い、痛みを和らげます。

女性のように乳房が大きくなることで悩んでいる際は、女性の場合と同じく、乳房縮小手術を行い、肥大した乳腺の組織をほぼ全部、または一部切除します。

手術後、乳腺を切除した部分に空洞ができるため、血液がたまって血腫ができた場合は、ドレーンチューブを留置します。細菌が感染した場合は、抗生物質を投与したり、乳腺を切除した部分を洗浄したりしながら経過をみていきます。乳頭部や乳輪の血流障害や皮膚の壊死が起こった場合は、皮膚がゆっくり覆うのを待つ必要があります。

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