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爪下血腫



外的な衝撃により爪床が傷付くことで内出血を起こし、爪下に血液がたまった状態

爪下血腫(そうかけっしゅ)とは、外的な衝撃や、外部からの持続的な圧迫ストレスにより、爪床が傷付くことで内出血を起こし、爪(つめ)と皮膚の間に血液がたまった状態。爪下出血とも呼ばれます。

爪下血腫の原因は、主にけがです。車などのドアに指先を挟んだり、金づちなどで指先を直接たたいたり、足の指先に重い物を落とした時などに、典型的な爪下血腫が起こります。

また、長距離走やサッカーが、爪下血腫の原因になることもあります。走っている時に足指の爪に持続的な圧迫がかかることで、内出血を起こすことがあるのです。

爪下血腫を起こした場合、すぐに爪の甲の一部分または全体が黒く変色します。爪の甲の色が変化するのは、爪の奥で内出血が起こり、爪と皮膚の間に血液がたまるためです。つまり、爪下血腫は、打撲による内出血によって皮膚にできる青あざのようなものです。

たまった血液により爪の下の内圧が上がるため、ズキズキする強い痛みを生じます。また、爪の根元の部分がたまった血液ではれ、爪がグラグラすることがあります。

時間が経つにつれて、爪の黒い部分は消えていきます。また、爪が伸びるに従って、黒い部分が移動するケースもあります。

痛みのない場合に放置しておくと、たまった血液によって爪の甲が爪床から離れているため、血腫が小さくない限り、通常は数週間で変色した爪がはがれ落ちます。爪の下の爪床に変形がなければ、元の爪の下に根元から新しい爪が作られ、指先まで伸び切れば古い爪に置き換わります。

ただし、成人の手指の爪は1日0・1ミリ、足指の爪は0・05ミリしか伸びないため、爪が置き換わるには半年から1年と長い期間がかかります。

爪下血腫が軽く、痛みがなければ、治療をせずに放置していてもかまいません。爪下血腫が重く、痛みがある場合、爪の根元の1/3に血液がたまっている場合は、皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科で治療してもらうことが勧められます。

爪床に重度の損傷が生じたり、爪の根元の1/3に血液がたまって爪母の状態が悪くなると、新しく作られる爪が変形したまま、元の形に戻らない場合がよくあるからです。このリスクを減らすためには、早期に血腫を抜いて爪を圧迫、固定しておくか、爪を除去して爪床の損傷をすぐに修復する必要があります。

爪下血腫の検査と診断と治療

皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科の医師による診断では、爪のはれや痛みが強い時は、X線(レントゲン)検査で骨折の有無を確認します。

皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科の医師による治療では、骨折があれば、骨折の治療を優先します。

爪に対しては、痛みを和らげ、爪下血腫の範囲が広がらないようにする目的で、消毒した注射針や熱したクリップの先などでゆっくりと爪に小さな穴を開けて、たまった血液を外に出します。これで痛みは緩和されます。

爪には痛みを感じる細胞がないので、爪に穴を開ける際に痛みは伴いません。爪に穴を開けた後は、不潔にならないように数日間、血液を吸収する素材を使用したガーゼで覆い、薄く伸縮性があるテープで圧迫しておきます。

痛みがひどい時には、爪とその下の皮膚に少し圧力をかけただけでも痛みが伴うので、麻酔を使用してから爪に穴を開けます。

長距離走やサッカーなどで、足指に持続的な圧迫がかかることにより爪下血腫になった場合は、なるべく走ることを控えるようにしてもらいます。軽度の爪下血腫の場合でも、さらに足や爪を酷使し続けると症状が悪化してしまうからです。

走ることによる爪下血腫を防ぐためには、クッションの効いた指先に圧力がかからないシューズを選び、足に負担をかけないように気を付けることです。また、ストレスがかかる部分にパッドなどの緩衝剤を入れたり、足指にテープを巻いたりワセリンを塗ることもお勧めで、足指を清潔に保ち、爪を正しく切ることも必要です。

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