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青年期後湾症



脊椎の成長軟骨部の障害によって、姿勢不良や背部痛を生じる疾患

青年期後湾症とは、何らかの原因で背骨の発育障害が起こる疾患。ショイエルマン病とも呼ばれ、1920年、ショイエルマンによって初めて報告されました。

青年期後湾症を発症しやすい年齢は13~17歳の思春期で、やや男子に多い傾向があります。

脊椎(せきつい)の成長軟骨部の血流障害により、脊椎の前方部が楔(くさび)状に変形して前につぶれたような格好になったり、脊椎の間にあるクッションの役割を持つ椎間板(ついかんばん)が変形して成長を終了することにより、背中が丸く変形します。胸椎部に多くみられ、胸椎部と腰椎部の移行部にみられることもあります。軽度の側湾が認められ、背骨が横に曲がっていることもあります。成長が終了すると、変形の進行も止まります。

主な症状は、姿勢不良や背部痛、腰痛、脊柱の運動制限。背中が丸くなったり、脊椎が硬くなってお辞儀や反り返りができにくくなったり、痛みや疲労感を覚えます。

疾患の原因は確定されていません。症状の出ない軽度の青年期後湾症は、定期健康診断で発見されることがあります。

整形外科の医師による診断では、脊椎のX線検査を行って椎骨の曲がりと変形を見ます。脊椎の上下の辺縁の不整像、椎間板の不整像、脊椎の楔状化、脊椎の後湾椎体の変形が見付かれば、比較的簡単に確定できます。原因を知るために、さらに詳しい検査が行われることもあります。成長終了後は脊椎は硬くなり、前後左右への可動性が減少します。

脊椎カリエス(脊椎結核)との区別をつける必要があります。X線上の特徴的な像と、カリエスが進行性であるかどうかで区別します。

軽度の非進行性の青年期後湾症は、体重負荷のストレスの軽減と激しい運動の回避により治療できます。

後湾がより重度で思春期の場合は、さらなる変形の防止と矯正を期待して、特殊な硬性脊椎コルセットを作成して装着し、硬いベッドで寝ることなどを行います。進行するので、医師の指示に従って根気よく治療を続けることが大切で、途中でやめたり、転院したりすると、計画的な治療が受けられなくなります。

成長終了後の腰痛、疲労感に対しては、対症的に薬物投与を行います。変形が高度で、筋力低下や感覚障害などの神経の障害が現れた場合は、脊椎変形を矯正するための手術が必要になることもあります。

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