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セサミン



セサミンは、ゴマ一粒に0・5パーセント程度含まれる微量成分。抗酸化物質であるゴマリグナンの成分のうちの一つです。

ゴマは、アフリカのサバンナ地帯を原産地とするゴマ科の一年生草本で、2~3cmの長方形をした果実の中に多数できる種子を食用とします。日本には中国から伝来したとされ、古くから精進料理には欠かせないものとして珍重されてきました。

ゴマの種子の色は白、黒、茶、黄、金、緑がある中で、主に食用されるのは白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの3種。白ゴマは、脂質の含有量が約55パーセントと多くゴマ油の原料に使われています。黒ゴマは、独特の香気がありゴマ和えやゴマ塩などに用いられています。金ゴマは、特に香気が強く懐石料理などに用いられています。

ゴマには優れた栄養成分が多数含まれていますが、近年、特に注目されているのがセサミンを含むゴマリグナンの存在で、抗酸化物質としてがんや老化の予防に効果があるとされています。

揚げ物などに使った食用油を放置しておくと、時間が経つにつれて黒く変色し、悪臭を放つようになります。油の不飽和脂肪酸が空気にさらされて酸化し、過酸化脂質という有害物質に変化するからです。ところが、ゴマ油ではこのような変化が起きないことが知られています。ゴマの成分の半分以上は脂質で、特に不飽和脂肪酸が約85パーセントと多く含まれているにもかかわらず、ゴマ油が変化しにくいのはゴマリグナンやビタミンEといった抗酸化物質が含まれているからだと考えられています。

ゴマリグナンは、セサミンを始め、セサミノール、 セサモリン、セサモールなどの成分から構成されています。これらのゴマリグナンの中でも、セサミンが強い抗酸化力を持っており、細胞のがん化や老化の促進因子と考えられている過酸化脂質の生成を抑制し、がんを予防したり、老化のスピードを緩やかにする効果が認められています。

セサミンには、悪玉のコレステロールや血液中の中性脂肪を減少させ、動脈硬化を防ぐ効果が高脂質血症の改善薬並みにあることも、臨床試験で確認されています。さらに、肝機能を活発にして肝臓の負担を軽くする作用もあり、肝臓病や二日酔いにも有効です。

このセサミンは、そのままの状態では効果がなく、体内に吸収された後、肝臓に運ばれて初めて効果を発揮するといわれています。セサミン以外の抗酸化力を持つポリフェノールなどの成分は水溶性の抗酸化物質が多く、血液中に溶け出して肝臓まで届かないものが多いといわれている中で、セサミンはきちんと肝臓まで届くといわれています。

セサミンの主な供給源は、ゴマの種子とゴマ油です。ゴマは皮が硬く粒のままだと有効成分が吸収されないことがありますので、するなどして、消化のよい形にしたほうがよいでしょう。

ただし、ゴマそのもののセサミン含有量はごく少量で、ゴマ油のほうが豊富に含まれています。セサミンを摂取したい場合はゴマの種子よりゴマ油、同じゴマでも色の濃いものより無色に近いものが効果的といえるでしょう。ゴマ油については、エネルギー過剰にならないように摂取量に注意が必要です。

セサミンの1日の摂取量の目安は、約10mg といわれています。セサミンをゴマの種子そのものに換算した場合、約3000 粒ぐらいの量になるようです。そのため、セサミンを効率よく摂取しようとした場合、健康食品やサプリメントを上手に利用するのもよいでしょう。

なお、ゴマの成分で脂質に次いで多いのは蛋白(たんぱく)質で、全体の20パーセントを占めます。特に必須アミノ酸のトリプトファンとメチオニンが多く含まれており、催眠や精神安定、抑うつ症状の改善に効果があります。

黒ゴマの皮に含まれるアントシアニンにも、抗酸化作用が認められています。アントシアニンは、ブルーベリーや紅サツマイモ、ナス、黒豆などにも含まれる色素成分で、免疫力を高め、がん細胞の増殖を抑えることが動物実験で確かめられています。

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