健康創造塾 健康実用辞典 健康創造塾 健康実用辞典 健康創造塾 健康実用辞典 健康創造塾
新生児落屑(らくせつ)とは、新生児の皮膚の表面がカサカサになってむけ、はがれ落ちる状態。新生児皮膚落屑とも呼ばれます。
まるで脱皮のように古い皮膚がポロポロと落ちて、その下から新しい皮膚が現れます。体のいろいろなところから始まり、全身の皮がむけるまで続きます。
これは新生児にみられる生理現象なので、心配する必要はありません。生後1~2日から生後1カ月のうちに起こり、はがれ始めたら1~2週間程度ですべてはがれ落ちるのが、一般的です。
新生児落屑の原因は、母親の胎内の中から外の世界に出てきたことによる環境の変化だと考えられています。胎児の時は母親の胎内の中で温かな羊水に包まれているため、皮膚は常に潤っている状態ですが、外の世界に出た瞬間から空気や光に触れて皮膚が急激に乾燥していきます。
生まれた当初は、胎脂(たいし)と呼ばれる保湿機能を持つ成分が体の表面を覆っているため、急激な乾燥から皮膚を守ってくれます。生後、日数が経つにつれて胎脂の水分は蒸発し目立たなくなっていきますが、その保湿機能はもう少し長く働いてくれます。
やがて胎脂の付着が減ってゆくと、皮膚が乾燥していき、顔や手の皮膚までがポロポロと落ちる新生児落屑が起こります。
中には新生児落屑が現れない新生児もいますが、それは母親の胎内にいる時から胎脂が落ちて、皮膚もむけてしまっているからだと考えられるので、心配はいりません。
新生児落屑に対しては、特別なケアは必要ありません。一見すると乾燥しているようなので、ベビーローションなどで保湿したくなりますが、こらえて様子をみましょう。新生児が母親の胎内から出て、外界への環境変化に対応している途中なので、まずは何も塗らないことです。
落屑の量が多くて気になるようなら、沐浴(もくよく)時にガーゼで軽く洗って落としてあげましょう。ただし、自然にはがれてくるものなので、強くこすったり、手でつまんだり、無理やり引っ張ってはがすのは禁物です。下から現れる新しい皮膚はとても薄いので、新しい皮膚まではがれてしまうこともあります。
新生児落屑であれば、わざわざ産科、または小児科か皮膚科に行く必要はありません。生理的な現象なので、治療する必要もないからです。
ただ、新生児落屑を無理にはがしてしまって、新しい皮膚までむけてしまったような時は、皮膚炎を起こす可能性もあるので、一度、産科、または小児科か皮膚科を受診しましょう。
また、新生児落屑が長く続くような場合は、注意が必要です。本来であれば新生児落屑は1~2週間程度で終わるので、2週間以上続くような場合はなんらかの皮膚の疾患を発症している可能性があるからです。
極めてまれですが、全身の皮膚がうろこ状になってしまう先天性魚鱗癬(ぎょりんせん)のような疾患は、新生児落屑に似ていることがあるため注意が必要です。
新生児の皮膚はまだ完成されたものではないので判断がつきにくいですが、少しでも違和感があるようなら産科、または小児科か皮膚科を受診すれば安心です。
コンテンツのトップへ戻ります ページのトップへ戻ります ホームへ戻ります
健康実用辞典のトップへ戻ります ページのトップへ戻ります ホームへ戻ります
Copyright 2003〜 kenkosozojuku Japan, Inc. All rights reserved.