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桐沢型ぶどう膜炎


ヘルペスウイルスの眼内感染が原因で、ぶどう膜と網膜とに炎症が起こる疾患

桐沢型ぶどう膜炎とは、単純ヘルペスウイルスや水痘(すいとう)・帯状疱疹(たいじょうほうしん)ウイルスの眼内感染によって、ぶどう膜と網膜に炎症が起こる疾患。急性網膜壊死(えし)とも呼ばれます。

1971年に、東北大学の浦山晃、山田酉之らの眼科研究者により、当時の上司である桐沢長徳教授の名前を採用して、初めて報告されたぶどう膜炎です。その後、欧米で報告された急性網膜壊死と同一の疾患であることが、ウイルスの分離により確認されました。

重症の眼疾患の一つで、高度の網膜血管炎による血流障害から網膜の壊死を起こし、また高頻度に網膜剥離(はくり)を合併し、しばしば高度の視力障害を来します。

主要な原因ウイルスとして、単純ヘルペスウイルス1型、単純ヘルペスウイルス2型、水痘・帯状疱疹ウイルスが確認されています。これらのヘルペスウイルスは成人ではほとんどがすでに感染していて、体内に潜伏していると考えられていますが、多くの場合、生涯にわたり特に問題なく経過します。

しかし、この桐沢型ぶどう膜炎では、これらの潜伏していたヘルペスウイルスが再活性化することにより、疾患を起こします。健康な人にも生じるため、再活性化の原因は明らかではありませんが、何らかの免疫異常が関与している可能性が示唆されています。

突然、主に片方の目の虹彩(こうさい)、毛様体に、やや強い炎症が起こり、角膜と水晶体との間にある前房や、水晶体の後面に接していて眼球の内容の大部分を占める硝子体(しょうしたい)の混濁、飛蚊(ひぶん)症や視力低下、高眼圧などの症状が出ます。

急速に進行すると、網膜血管が閉塞(へいそく)し、眼底の前方から後方に向かって網膜の壊死が始まります。壊死の部分は黄白色に変化し、網膜に強い炎症とむくみが生じ、網膜が強く損傷、破壊され、多数の穴ができて網膜剥離が起きます。網膜剥離が起こると、高度の視力障害を来し、最終的に失明にまで至ることがあります。

桐沢型ぶどう膜炎は6対1の割合で片方の目に起こりますが、両方の目に起こる場合は発症の時期に差のあることがあります。

桐沢型ぶどう膜炎の検査と診断と治療

眼科の医師による診断では、症状から桐沢型ぶどう膜炎を疑い、前房水を採取したり、硝子体の悪い部位をこすり取ったりして、その中に原因となっているヘルペスウイルスがいないかどうかを調べます。

一般には、ヘルペスウイルスを分離するのはごく一部の専門の施設でないと行えないため、ウイルスの持っている蛋白(たんぱく)に反応する抗体を用いた蛍光抗体法や、ウイルスのDNAを検出するPCRという方法を使用します。

眼科の医師による治療では、網膜の壊死を防ぐために、抗ウイルス薬のアシクロビルやバラシクロビルの全身投与あるいは眼内注射を行い、補助的にステロイド剤、抗血小板薬のバイアスピリンの投与を行います。

網膜剥離に対しては、その発症予防にレーザー光凝固術を行い、発症後は網膜剥離手術、硝子体手術を行います。

予後は大変不良ですが、近年の抗ウイルス薬の進歩、レーザー治療、硝子体手術の進展に伴い、治療成績は改善してきています。

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