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懸垂性線維腫
懸垂性線維腫(しゅ)とは、鼠径(そけい)部、わきの下、臀(でん)部、外陰部にでき、皮膚面より垂れ下がっている良性の腫瘍。
感染性はなく、皮膚の老化や体質でできるもので、中年以降の女性に多く発生します。
直径1センチ程度の肌色から褐色調の半球状から有茎性の軟らかい腫瘍で、体に単発するものを軟性線維腫ないし線維性軟疣(なんゆう)と呼びますが、これがさらに巨大になり皮膚面から垂れ下がるようになったものが懸垂性線維腫です。
鼠径部などの摩擦を受ける個所で、皮膚の角質が増殖して少し飛び出すために、軟性線維腫や懸垂性線維腫ができます。
懸垂性線維腫は有茎性で、くびれが表面にあります。線維や脂肪からできていて、皮膚面から垂れ下がっているものの、痛みやかゆみはありません。かゆみがある場合も軽度です。
良性の腫瘍で、がん化するなど特に心配な疾患ではありませんが、衣類でこすれて炎症を起こすことがあります。
見た目に気になる、衣服の脱着時に引っ掛かってじゃまになるという場合は、皮膚科、皮膚泌尿器科、あるいは形成外科、美容外科の医師を受診することが勧められます。
皮膚科、皮膚泌尿器科、あるいは形成外科、美容外科の医師による診断では、特に検査は行いません。
皮膚科、皮膚泌尿器科、あるいは形成外科、美容外科の医師による治療では、塗り薬や食生活の改善で完治させるのは難しいため、一般的には、中程度の大きさのものは、まず-200℃近い超低温の液体窒素で冷凍凝固して小さくした後、電気メスで焼灼します。1~2週間後に、かさぶたになります。かさぶたはかなり色が濃く、治療後はかなり目立つこともありますが、自然に脱落し、半年くらいすると赤みもひいて、きれいになります。
大きいものは、メスで茎のある懸垂性線維腫を切除します。大きさによっては、局所麻酔で切除して、糸で縫合する必要があります。抜糸まで1週間くらいかかり、その間は入浴禁止です。
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