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グリシン
グリシンとは、人間の体内で合成できる非必須(ひっす)アミノ酸の一つ。グリココルとも呼ばれています。
同じく非必須アミノ酸の一種であるセリンより、グリシンヒドロキシメチルトランスフェラーゼという酵素の働きによって、体内で合成されます。
グリシンの主な働きとしては、体内でのコラーゲンの合成、保湿作用、抗酸化作用が挙げられます。コラーゲンは体内で骨や軟骨、筋肉、腱(けん)、皮膚の原料として利用されている蛋白(たんぱく)質で、加齢とともに起こる関節痛や腰痛はコラーゲンの不足を原因としているため、グリシンの摂取は重要な意味を持ちます。
また、皮膚の潤いを保つ保湿作用は、肌の張りの維持と肌荒れ防止に効果を発揮します。抗酸化作用は、老化の原因となる活性酸素の生成を防止する効果があります。
最近の研究では、グリシンを十分に摂取していると、摂取量が足りない人に比べて早く、深い睡眠状態に移行できることがわかっています。睡眠には浅いレム睡眠と深いノンレム睡眠があり、グリシンはノンレム睡眠への移行を円滑にして脳に休息を与えてくれるのです。
そのほかにも、グリシンはヘモグロビンや肝臓中の酵素を構成する重要な成分の一つであり、神経伝達物質とも深く関与しています。
天然物質であるグリシンは食品添加物としても使われていますが、ラットの実験で呼吸筋のまひなどがみられたため、過剰摂取による健康被害が懸念されていることも事実です。食品添加物としてのグリシンは米飯の炊き上がりを艶(つや)やかにし、長持ちさせる効果を持っていることから、コンビニの弁当によく利用されています。
グリシンの摂取が不足した場合には、体内でのコラーゲンの合成が滞り、膝(ひざ)や腰の関節痛や肌荒れ、筋肉痛などのトラブルを起こしやすくなります。また、グリシンの不足は睡眠にも影響し、寝付きが悪くなり、寝不足を引き起こす恐れがあります。
グリシンはコラーゲンを構成しているアミノ酸の30パーセント以上を占めているため、動物性のコラーゲンを食べることがグリシンの効率的な摂取につながります。
牛スジや鶏軟骨、豚足、フカヒレやエイなどが、コラーゲンを豊富に含む食品として知られています。エビ、ホタテ、カニ、イカ、カジキマグロなどの魚介類にも豊富で、うま味の素となっています。また、コラーゲンが変性したゼラチン質を利用した料理である魚の煮凝(にこご)りも、グリシンの摂取に向いています。
しかし、牛スジや豚足で摂取すると、同時に多くの脂肪分も摂取することになるため、牛スジならば脂を煮こぼすといった手間を掛ける必要があります。
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