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緊急地震速報



  緊急地震速報とは、地震の発生直後、震源地に近い地震計で観測されたデータを解析し、揺れの強さや到達時刻を予測して知らせるシステム。気象庁が中心となって提供しています。

主要動(S波)の到達前に速報を行うことを企図した早期地震警戒システムとしては世界初といわれ、主に病院や鉄道事業所などが対象の「高度利用者向け」と「一般向け」があります。

平成16年(2004年)2月に試験運用を開始し、平成19年(2007年)10月から一般向けの速報が導入されるに至って、本格的な運用が始まりました。

一般向けの速報は震度5弱以上が予想された場合に、震度4以上が予想される地域を対象に原則1回だけ流し、テレビ、ラジオ、携帯電話、防災無線などで受信することができます。平成22年(2010年)10月3日9時30分までに16回発表されており、うち1回は誤報でした。

地震の発生直後、震源に近い高感度地震計でとらえた初期微動の観測データから、震源や地震の規模(マグニチュード)を推定し、主要動(S波)の到達前にその到達時刻や震度を予測して速報されます。主要動(S波)の到達時刻や震度は、地震波のうち速度の速い初動波(P波)と、遅くて揺れの強い主要動(S波)との伝播(でんぱ)速度の違いを利用して予測します。

この速報をもとに、列車やエレベーターを素早く制御して危険を回避したり、避難行動をとることによって被害を軽減したりすることが期待されます。

速報から地震の揺れが到達するまでの時間は数秒から数十秒程度で、直下型では間に合わないこともあります。速報を受け取ったら素早く行動できるように、日ごろから地震への対処法を考えておくことが重要。

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