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胃ポリープ
胃ポリープとは、胃粘膜上皮の異常増殖によって、粘膜面から隆起する球形のできもの。胃の粘膜下にできる胃粘膜下腫瘍(しゅよう)とともに、胃の代表的良性腫瘍の一つです。
小さいできものは数ミリくらいのわずかな隆起ですが、大きいものでは2、3センチにもなります。キノコのような形のものもあります。
ポリープは形態からみた一般的な総称で、その組織を実際に調べることにより、過形成性ポリープ、再生性ポリープ、腺腫(せんしゅ)性ポリープ、消化管ポリポーシスなどに分けられます。
過形成性ポリープは、胃ポリープの代表的なもの。表面が発赤し、鮮やかな赤い紋様を示すものと、ほとんど色調の変わらないものとがあります。がん化することは、めったにありません。
再生性ポリープは、胃粘膜のただれが治る過程で、過剰な修復が起こり、ケロイドのように盛り上がったもの。中心にへこみがあり、まだ粘膜が欠損していることもあります。がん化することは、ほとんどありません。
腺腫(せんしゅ)性ポリープは、胃では比較的少ないものの、長い間にがん化することもあるため、内視鏡的に切除を考えたほうがよいもの。
消化管ポリポーシスは特殊なもので、ポリープが大腸全体に多数存在するとともに、大腸以外の胃などの消化管や全身の臓器にも異常を伴いやすいもの。
通常、胃ポリープがあっても全く症状はありません。まれに、胃の末端で十二指腸につながる部分である幽門の近くにポリープがあって、それが蠕動(ぜんどう)に乗って十二指腸のほうへ逸脱すると、引っ張られて痛みを感じることがあります 。
胃集団検診、人間ドックや他の疾患で胃のX線検査、内視鏡検査を行った際に、胃ポリープは偶然発見されます。いずれのポリープでも、小さなものならば放置してもまず問題はありません。
医師の側では、ポリープの性質を詳しく知り、今後の経過観察や治療の方針を立てるために、内視鏡検査を行います。場合によっては、内視鏡観察下でポリープの一部を採取して、顕微鏡で組織を調べる胃生検を行います。
過形成性ポリープや再生性ポリープは普通、特別な治療は必要ありません。定期的に内視鏡観察を行い、大きさ、形、数の変化などがあれば、胃生検を行って調べます。
出血を反復するもの、悪性変化が疑われるものなどは、内視鏡的に切除をします。腺腫性ポリープも、切除の対象になります。内視鏡的切除では、ポリープを内視鏡で観察しながら、スネアという細い針金の輪をかけて、それに高周波電流を通してポリープを焼灼(しょうしゃく)切断します。
胃ポリープが大きくなってがん化しても、ほとんどが粘膜内がんであるため、大きさにかかわらず生命の予後は良好です。
ポリープの中には、過形成性ポリープなどピロリ菌と深い関係を持つと思われるものもあり、ピロリ菌の除菌治療をすると、胃に多発したポリープが自然に消えてしまう場合があります。胃ポリープが見付かった場合には、念のためにピロリ菌感染の有無を調べ、もし陽性であれば除菌をします。
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