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院内感染
院内感染とは、病院や患者の収容施設で、患者や医療関係者が新たに細菌やウイルスなどの病原体に感染すること。
病院外での感染を表す市中感染と、対をなす用語です。特に薬剤耐性の病原体や日和見感染によるものを指す場合が多く、体力の衰えた人達の間で容易に感染が連鎖していきます。
この院内感染には、大きく二つの感染経路があると考えられています。一つは自己感染経路で、皮膚、口腔(こうくう)、腸管などに自分が持っている菌が体の衰弱に伴い、他の部位に感染して発病するもの。もう一つは交差感染で、医療関係者の手、口、鼻、各種の医療器具、他の入院患者、室内の汚染された空気、給食などを介して感染して発病するもの。
多い感染症としては、免疫機能の低下した女性の尿路感染症、手術の傷口に菌が入って起こる術創感染症、寝たきりの高齢者に多い肺炎などが挙げられます。
院内感染を起こす原因菌には、抗生物質に対して強い耐性を示すMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、VRE(バンコマイシン耐性腸球菌)、アシネトバクターなどがあるため、医療関係者のみならず、見舞いにゆく人も手洗い、消毒などで清潔を保つことが大切となります。
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