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陰茎海綿体膿瘍



男性の陰茎の内部にある海綿体が炎症を起こし、組織が壊されて、うみの塊ができる疾患

陰茎海綿体膿瘍(のうよう)とは、男性の性器である陰茎の内部にある海綿体が炎症を起こし、組織が壊されて、うみの塊ができる疾患。

陰茎は、主に3つの海綿体で構成されています。陰茎の下側に尿道海綿体があり、中に尿道が通っています。その尿道海綿体の上方に、勃起(ぼっき)に関係する2つの陰茎海綿体があります。

細菌の感染によって発症するほか、事故などによる外傷のために、あるいは勃起した陰茎に過度の力が加わったために、発症することもあります。また、陰茎がんや尿道がんなどの泌尿生殖器系の悪性腫瘍(しゅよう)の海綿体への直接浸潤、勃起不全に対する海綿体注射やシリコンの挿入などにより、発症することがあります。原因不明のことも多く、病像は明確ではありません。

膿瘍の形成過程は、まず、うみがたまっていない巣(そう)状の急性炎症が、陰茎海綿体のある部分に生じます。次に、明らかな化膿(かのう)性の炎症が起こり、うみがみられるようになります。さらに、膿瘍周囲に被膜が形成され、限局性に膿瘍が完成します。

陰茎海綿体膿瘍を発症すると、陰茎海綿体に慢性的な炎症が起きるために、発熱、陰茎部痛、会陰(えいん)部から陰茎部の発赤や圧痛を伴うはれ、膿(うみ)が混じった膿尿(のうにょう)などの症状が発生します。

炎症が長引くと、陰茎が勃起した時に根元や途中から曲がる陰茎湾曲や、尿道の内腔(ないくう)が狭くなって尿が出にくくなる尿道狭窄(きょうさく)につながり、勃起機能の低下の原因となることもあります。

陰茎海綿体膿瘍の検査と診断と治療

泌尿器科の医師による診断では、陰茎部の症状の視診、触診を行います。以前に打撲などによる外傷や炎症があったかどうかが、参考になります。

次に、超音波(エコー)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査を行って、陰茎の内部を観察し、正確に診断するために、病変部の一部を切除して組織検査を行うこともあります。

泌尿器科の医師による治療では、細菌の感染で発症している場合には、抗生物質(抗生剤)を投与します。陰茎海綿体の膿瘍は、外科手術によって切開して排膿します。

悪性腫瘍の陰茎海綿体への直接浸潤などで症状が悪化した場合や、膿瘍が陰茎亀頭部で破れて激しい痛みがある場合には、外科手術によって病変部を切除することもあります。

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