免疫力を向上させ、がん細胞を抑制する食物繊維の一種

アラビノキシランとは、米や小麦、トウモロコシ、笹などイネ科の植物などに含まれる食物繊維の一種。アラビナン（構成糖はアラビノース）とキシラン（構成糖はキシロース）という２つの単糖が結合した多糖類で、ヘミセルロース（半繊維素）を構成する主成分となっています。

小麦フスマに多く含まれることが知られていますが、米ぬかにも多く含まれています。 栄養学的にはセルロースに準じた働きがあり、人間の消化液では消化できないため腸内で異物として働き、アラビノキシランを主成分とするヘミセルロースは腸内で水を吸収して膨らみ、腸管を刺激し、有害物質を吸着します。

この働きから、便秘の予防や解消、体内の有害物質の排出に効果があり、大腸がんの予防に有効と見なされています。腸内の善玉菌を増殖させる効果もあります。

近年、特に注目されているのは、アラビノキシランの免疫力を高める効能。しかし、米や小麦フスマなどの食品や加工品などをそのまま摂取しても、アラビノキシランはほとんど吸収されないといわれています。

その点、米ぬかや笹などから分離抽出したアラビノキシランに酵素を加え、吸収されやすい状態にした健康食品やサプリメントが市販されていますので、こちらで摂取すれば免疫力を高める効率がよくなります。

人間が持つＮＫ（ナチュラルキラー）細胞を活性化させ、リンパ球のＴ細胞、Ｂ細胞も活性化させることにより、免疫力を高める効果や、がん細胞の増殖抑制、抗ウイルス効果など、いろいろな効能があります。ＨＩＶ感染症（エイズ）、さらに糖尿病、慢性肝炎に対して効能を発揮するという報告もあります。

健康食品やサプリメントでアラビノキシランを摂取する場合は、製品のラベルや表示をよく確認した上で、摂取量を守ります。特に問題となるような副作用などは、報告されていません。

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