アマニ油（亜麻仁油）とは、アマ科の一年草のアマの種子であるアマニから得られる油のこと。アマニン油、リンシードオイルとも呼ばれます。

アマは中央アジアの原産で、世界各地で栽培されています。日本では、北海道開拓の初期に導入され、茎から得られる繊維用として広く栽培されましたが、化学繊維の台頭で1960年代半ばに栽培されなくなったものの、2000年代前半に、種子を食用に利用するために北海道の一部で栽培が復活しました。

アマニ油は黄色、半透明で、空気中で固まる乾性油であり、強い耐水性を有します。塗料、油ワニス、油絵の具、印刷用インク、薬用などにも多用されています。

食用としてのアマニ油の大きな特徴は、オメガ３であるアルファリノレン酸が約58パーセントも含まれている点。不飽和脂肪酸であるオメガ３とオメガ６の比率が５：３と理想的な比率で含まれており、ふだんの料理で使っている食用油などの脂肪の取り方が悪いために生じてしまう生活習慣病の改善のために、理想的な働きをするといわれています。

食用油として厚生労働省の健康推奨食品となっているほか、栄養サプリメントとしても市販されています。