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網膜出血の原因として代表的なものは、高血圧や動脈硬化と関係の深い網膜中心静脈閉塞(へいそく)症で、静脈が閉塞や狭窄(きょうさく)を起こして出血します。

このほか、静脈の炎症による網膜静脈周囲炎(イールズ病)、糖尿病性網膜症、高血圧性網膜症、腎臓(じんぞう)病や妊娠中毒症に伴う網膜症、白血病やそのほかの血液の病気、加齢黄斑変性、ぶどう膜炎、外傷時の網膜裂孔(れっこう)などでも、網膜出血がみられます。

網膜組織の出血部位によって、 網膜前出血、網膜色素上皮下出血、網膜深層出血、網膜下出血、脈絡膜出血などに分類されます。これらの分類は、出血部位の色調、辺縁の性状によって可能です。

網膜はいくつかの種類の神経細胞が複雑に連絡し、それぞれの細胞が規則正しく配列している組織であり、一定の厚みを持っていますので、網膜のどの層、どの部位からの出血であるかによって色調、性状が異なってくるからです。例えば、網膜前出血は半円形、網膜深層出血は斑(はん)状あるいはしみ状となり、脈絡膜出血は暗赤色を示します。

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【眼底出血】

[1] 網膜にみられる出血

[2] 出血の原因と分類

[3] 原因となる疾患の治療

[4] 凝固術と硝子対切除術

 

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