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粘液水腫昏睡のような緊急の場合には、合成甲状腺ホルモンT4か合成甲状腺ホルモンT3、ないしは両剤が静脈注射されます。
甲状腺ホルモン剤の投与は、少量から始められます。多くの量が必要な場合でも、1回分が多すぎると、重篤な副作用を引き起こすことがあるためです。高齢者では副作用のリスクが高いので、治療開始時の量と増量の割合は特に少なくされます。心臓の病気がある人や機能低下症の程度が著しい人に対しても、少量から開始し、血液中の甲状腺ホルモンと甲状腺刺激ホルモンの濃度が正常値に戻るまで、慎重に増量します。場合によっては入院も必要です。
妊娠中、授乳中の人に対しても用量を調整する必要がありますが、甲状腺ホルモン剤を飲み続けていても、胎盤を通過せず、母乳にも出ませんので、安心して使えます。
甲状腺機能低下症の半数の人は、甲状腺ホルモン剤を一生飲まなければなりません。しかし、甲状腺ホルモン剤は決められた量を服用している場合、体に症状が出ることはなく、副作用もありません。
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【甲状腺機能低下症】
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