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■住まいにおける対応策■
かつての建設業では、大別して「建材」と「吹き付け」の二種類の方法で、建物にアスベスト(石綿)を使用しました。断熱材、保温材、耐火材、防音材などの建材として用い、壁や天井を強くするために吹き付けて用いました。
現在、学校などで問題となっているのは、セメントにアスベストなどを混ぜて、鉄骨や壁面に吹き付けた「吹き付けアスベスト」です。アスベストの繊維は非常に細かいので飛散しやすく、人間が吸入してしまう恐れがあるため、健康への害が懸念されています。
アスベストのほか、吹き付けによく使われる材料として、ロックウールという岩綿(がんめん)があります。アスベストと同様の特性を持ちますが、繊維がより大きいため、人間の体内に入っても肺がんや中皮腫(ちゅうひしゅ)の原因にはならないと見なされています。このロックウールとアスベストの二つは見た目ではほとんど差がなく、外見で判別することは、専門家でも不可能です。
しかし、アスベストを使用した吹き付けは、1990年頃からほとんど使われず、95年までは5パーセント以内の割合でアスベストが含まれていたものもあるといえど、完全に使われなくなった96年以降の吹き付けであれば、安全であると考えられます。
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