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●鼻は自我を表し、財力を暗示する
顔の中心は、鼻である。感覚器官としての鼻には、嗅覚(きゅうかく)機能のほかにも、鼻甲介の血管の収縮によって、肺に入る空気を暖める暖房の機能がある。また、鼻孔内の繊毛と粘膜によって、外から侵入するホコリを防ぐ役目を果たしている。
そればかりか、実は、この鼻が体を統制している。心をも調整しているのである。坐禅の時、「鼻の頭を見よ」、「鼻の頭に精神を集中させよ」などというのは、本当の教え方ではない。しかし、鼻に意識が集まれば、精神統一と同じような状態になることができるという、一つの方便的教えなのである。
つまり、人間にとっては、鼻は第二のヘソのような存在で、臍下丹田(せいかたんでん)に「気」を沈めれば、自然に落ち着けるように、鼻をすっきりと通しておけば、神経が常に安定しているから、精神統一をする時も楽なのである。
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