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加えて、男性の尿道が十六〜二十センチで、屈曲しているのに対して、女性の尿道は四〜五センチと短く、ストレートという構造的な面から、元来女性のほうが漏れやすい形態になっているのである。
そこへ加齢、出産が加わると、先の代用筋にゆるみが出て、膀胱と尿道の位置関係に狂いが生じてくる。平たくいえば、尿道がおなかのほうへ持ち上がっていたのが、年がかさみ、子供を産むうちに次第に下がっていき、ついには真っすぐ下方に垂れ下がってしまうのである。こうして一直線に流れ落ちてしまう尿失禁を止めるには、相当に強力な括約筋が必要というわけだ。
また、失禁を呈するようになったと訴えるのは、肥満女性に目立つ。肥満の人というのは食っちゃ寝タイプが多いので、下腹部には脂肪がたまるばかりで、筋肉が発達しなくなり、尿道を締める力が弱まるからである。
従って、治療はこれを強制してやればよいわけで、尿道を腹壁のほうへ持ち上げる手術は簡単、確実で、効果も抜群だという。
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