自らの体と心と病を知り/自らの健康を創る/健康創造塾//人体 人体 人体 人体 人体

∥全身の出物が発する健康情報(6)∥

∥「気」の発動をチェックする∥

 

●肉体は「気」の吸収体であり、放射体

 もう一つ、唾液には重要な働きがある。それは空の世界からくる「気」の働きを助けるものだが、そのことを知る人は少ない。

 口を働かせること。五官の一つである口を十分に働かせて、口を通して宇宙の「気」を受けることである。「気」の中から作られるエネルギーによって、唾液から唾液ホルモンが作られる。それが肉体細胞の収縮運動を助けるのである。

 肉体というものは、自覚のいかんを問わず、無限宇宙とつながることのできる唯一無上の存在なのであるから、口の働かせ方をおろそかにしてはならない。

 人生は、エネルギーの消耗と補給の連係プレーである。補給のために、すぐ食べ物を問題にするが、食べ物からエネルギーを得るだけでは、それほど効率はよくない。口など五官を通して宇宙エネルギー、宇宙の「気」を吸収する。これが最も効果的な補給法である。食べ物を味わい、消化、吸収するためにも、肉体が健全、賢明な宇宙性を備えていなければならない。

 ここまで、頭のフケから下半身の糞尿屁まで、人間の肉体の出物、腫れ物が発するメッセージの解読法をお伝えしてきた。最後に、肉体が発する出物の一種に「気」があることも、告げておかなくてはならない。

 人間の肉体は、起きている時も寝ている時も、肺呼吸や皮膚呼吸で宇宙の「気」を吸収している一方で、肉体そのものから宇宙性の「気」を出している。それは、「気」という目に見えない触手であり、霊的波長のようなものでもあり、悟り、勘、ひらめき、あるいは気力、元気であったりもする。

 私たち人間の肉体は、宇宙の「気」の吸収体であると同時に、放射体であるというわけだ。

 そして、この「気」というものは、天地宇宙に遍満するもので、万物の生命の根源。人間の肉体も、そのまま小宇宙、小天地であり、宇宙天地大自然と同じ「気」によって支配されている。

 だからこそ、「気」というものは、人間の心身の健康ばかりでなく、すべての営みにかかわっているのである。

 病気とは、読んで字のごとく「気」が病んでいることにほかならない。「気」が弱っていれば、肉体も弱っていることになる。悲しみや怒りが肉体の内にたまると「気」を弱め、精神や肉体に悪影響をおよぼすのである。

 十七万六千余の種類があるという人間の病気、そのほとんどは生命の根源である「気」が不順、不調だったり、宇宙大自然の「気」を受けることを知らないために、肉体までてきめんにむしばまれ、衰弱してしまう結果起こるのである。

 なぜなら、人間は宇宙空間を満たす「気」によって生かされているのであり、人間の体の中の諸器官は、すべて「気」によって働かされている。この「気」から作られる自然のエネルギーは、肉体を驚くほど充実させるものである。

 宇宙の「気」は、肉体が正常な機能の営みを続けるために欠かせないものなのに、その「気」を養うことを知らず、気力の乏しい人には、生命の根源である元気が湧いてこない。とどのつまり、肉体までむしばまれることにもなる。

 病は「気」からが科学であることは、現代心身医学の新しい脳神経やホルモン生理学の理論によって立証されている。肉体を信じ、肉体を主として生きれば、肉体が精神を調節し「気」を統御するから、自然に病気にかからなくなるし、自然治癒力も高められるのである。

 しかしながら、病気かどうかを決めるのは、本当は肉体なのに、人間は自己意識や心で勝手気ままな想像をして、まさに病は「気」からのことわざの通り、自分で病気を作り出してしまうものである。

 例えば、昔からよく経験するところでは、心労が重なると大病を招きやすいこと、受験生が風邪を引きやすいこと、憎しみなどが心筋梗塞(こうそく)に陥りやすくすること、抑うつ状態はガンの進行を速めること、孤独な人間は早く死ぬことなどがある。

●「気」は生命を持続させるエネルギー

 病は「気」から、つまり「気」の持ち方によって、人間は肉体の病気や、心疾という精神の病気にかかる。逆に、気性が明るいといった体質、楽しい気質を作るように心掛けることが、体を丈夫にし、病気から守るための有力な武器となることは論を待たない。

 「嫌だなあ、今日は気分が悪いなあ」と思うと、その思いによって体の調子は悪くなり、仕事の能率も低下する。このように、物を嫌うということが病気の原因となることがある。物は者であっても同じことである。

 最近は、医学でも、心理作用が病気を作ったり、病気の回復や治療によい影響を与える例をいくつも挙げている。

 健康と長寿のカギは、私たちの日常の何でもない生活の中に潜んでいる。「私は病気だ」と常々いっている人は、その言葉で病気が招き寄せられ、その人の体に巣づくようにもなる。

 人間が病気になるのは、宇宙の「気」が充実されないために生命活動が不調になることであるが、その原因には、病原菌も、肉体の欠陥も、心の悩みもある。不安や不満、憎悪や嫉妬(しっと)といったものに捕らわれ続けると、心の影響を受けやすい自律神経やホルモンは正常な働きができなくなる。結果的には、体の恒常性が失われ、神経性の病気になる。それがさらに重なれば、確実に肉体の病気としかいえない状態にまで落ち込んでしまう。

 これを防ぐには、疲れたら休むというエネルギーの転換法を実行することだ。

 疲れたら休んで生命の「気」を養い、体の中の圧力を除くことがよい。肉体の圧力は、それがたとえ微弱なものであっても、度重なって加えられることによりたまると、機能障害や病気の原因になる。

 圧力は、なるべく小さいうちに取り除かなければならない。吐息をつくとか、アクビをするとか、放屁をするとか、背筋を伸ばすとか、これらもすべて肉体が自然に行う圧力の解消作用である。この肉体にはおのずから、自然のリズム、原則があり、こうしないといけないという規則があるから、それを活用して病気を防ぐのである。

 それが可能なのは、人間の肉体というものが、「気」エネルギーを出せば出すほど、使えば使うほど多く出るようになる、汲(く)めども尽きぬ泉であるからこそである。

 この点、「気」エネルギーの再生産力の持ち主、いわゆるエネルギッシュな活動家は、決して無駄で余計な意識や感情を使うことなく、明るい「気」を振りまきながら仕事に取り組んでいる人である。昼間は、精力的に自分の持てるエネルギーを使い切る。もちろん仕事で疲労するが、そういう活動家は一晩ぐっすり寝ると、疲労そのものを翌日のエネルギーに変換できるのである。

 誰もが「気」を入れ替え、気力を充実させるために、夜はできるだけ早く寝て、「気」を養うことに努めよう。せっかくの休日に遊びほうけ、疲れ果てて病気を招くなどは愚の骨頂と知るべきである。

 睡眠は単なる休養ではない。夜、眠っている間に、人間を生かし働かせている宇宙と一体となり、宇宙エネルギーを肉体エネルギーにも、精神エネルギーにも変換している。疲労そのものがエネルギーに変わり、肉体バッテリーは充電し、明日の活力となる。

 編集子のいう「気」という宇宙エネルギーが、肉体バッテリーに蓄積される場所は、腹の底にある。この腹の底の層に蓄えられた「気」は、宇宙エネルギーそのものであるから、大いに活用できるわけだ。

 下半身の他力層の喚起によって、肉体一色の生かされの生命エネルギーを吸収して、「気」を常に充満させておくことが大切。人間心という意識で肉体を酷使する生活ではなく、眠りによって体に「気」を充実させ、肉体の自然作用、自然感覚の高揚を目指さねばならないことを強調しておこう。

 

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