健康創造塾 心理 健康創造塾 心理 健康創造塾 心理 健康創造塾 心理 健康創造塾
 

∥口と顎は生命力のポイント∥

●口の鑑定は大小、厚薄、締まりで行う

 人間の口は、食と性の二大本能を持つ生命力のポイントである。大きくて力強い口とか、豊かで締まりのよい口といったものは無論よい相であるが、小さくても力のこもった口や、気品のある口、すがすがしい口といった場合も良相である。 

 黒目の内側から下ろす二本の垂直線の中に納まるのが普通で、これより大きな口は、行動性の大きさを表している。口は空気の出入りするところで、自動車でいえば排気量の大小がエンジンの馬力の大小と関連するのと同じく、人間も排気口が大きいと行動力も大きくなるといえるようだ。 

 大きな口は器量も表すから、大勢の人を使って、大きな資金を動かす仕事に就けばよい。

 小さな口の人は、大きな口の人のように本能的に行動が先に立つタイプと違って、エンジンのかかりも遅いので、行動力が弱くて、自主独立の気概に欠けていることが多い。

 唇は、上下同じ厚さが理想的。この口唇の厚い薄いは、持ち主の情動性の厚薄と比例する。一般的な表現でいえば、厚い人間は情熱的で、薄い人間は冷静といえる。つまり、口唇の厚い人は情愛や欲望に突き動かされた行動に走りやすく、口唇の薄い人は情におぼれないで行動するということだ。

 また、口唇の厚薄は、食欲という肉体的欲望とも関連する。一般に、口唇の厚い人は飲食の欲におぼれやすく、薄い人はおぼれにくい。食欲と並ぶ本能、性欲についても、口唇の厚いタイプは欲情に我を忘れやすく、薄いタイプは淡泊なところがある。

 イメージ的に表現するならば、口唇の厚いタイプは、情熱、濃厚、非合理。薄いタイプは、冷静、簡潔、合理。そういった言葉が当てはまるようだ。

 もう一つ重要な観点がある。口の締まり具合で、その良否は、意志性の強弱を表している。締まりのよい口の人物は、意志的コントロールがよく、自制力に富んでいる。反対に、締まりの悪い、だらしのない感じの口の人は、意志的な安定が弱く、自制力に欠けている。

 もっとも、口の締まりは、何も苦虫を噛みつぶしたようにいつもギッと噛み締めているのがいいわけではなく、静かに、穏やかに締まっていても同じことで、むしろ緊張過度の苦虫型より自然である。

 この点、大きくて口の締まりのよい人は、行動半径の広い仕事をするものだ。小さくて口の締まりのよい人は、行動半径はさほど広くなくても、確実性のある仕事をなしとげてゆくものである。

●顎の値打ちは力強さ、頑丈さにある

 頬は孤峰独従といって、ここだけが高いと、人はなかなか付いてこないとされるが、頬の下に位置する顎の相について述べよう。

 人相上では、顎は意志の強さを表し、晩年の相をも表す。老人は足から衰えるというが、実は人間の一生は上から下へ成長、発達してゆくもので、晩年の運勢は顎にある。

 日本の軍隊では、よく「顎を引け」といった。相撲界では「顎が上がった。もう駄目だ」といっている。一般の人なら、「顎で人を使う」という言葉を使うだろう。

 顎の先を動かして、人を指図する意味だが、その裏にはなかなか意味深長な背景を持っている。というのは、顎の頑丈な人間は先天的に、ある意味で他人を支配するのに適した性質を備えているといえるもので、政治家や実業家、労働組合の指導者などのように、多くの人間を直接に支配する立場の人には、実際に頑丈な顎の持ち主が多いもの。

 明らかに、顎の頑丈さの持つ闘争性が、支配性という様式に転化した好例である。それに、人間という生物は、本能的に、頑丈な顎の迫力に圧倒される面があり、彼らは楽に支配力を発揮できるというわけである。

 顎の大小で見ると、顎の大きい人間は、行動における発動性が遅い。一つの行動を起こすのに、時間がかかるのである。ゆったり構えて、なかなか行動に踏み切らない。これに対して、顎の小さい人間は、行動における発動性も、行動の転換も早い。

 次に、丸い顎、あるいは丸っぽい顎の人と、角顎、あるいは角っぽい顎の人との違いで見ると、行動における方向性の違いが観察される。

 丸顎は、感情や感覚に触発されて行動を起こし、また、自分の感情や感覚が納得する方向に行動を持っていこうとする。片や、角顎は、論理や規範に基づいて行動を起こし、また、自分の信じる論理や規範に反しないように行動する方向へ持っていこうとする。

 丸っぽさ、角ぽっさの程度に応じて、その方向の強弱はあるが、この傾向の違いは歴然としている。

 ともかく、顎の値打ちの根本は、頑丈さにある。顎の頑丈さは、闘争性の強さを表している。行動における力を決定する要点なのだ。

 しっかりと、力のこもった頑丈な顎の持ち主は、意志が強く、困難打開力や抵抗力も強い。しかも、この顎に力のある人や、腰に力のある人、足に力のある人というのは、落ち着いている。度胸があるからである。

 頭がよいということと、人間がしっかりしているということとは、違うのである。利口といっても、本当に利口な人というものは、無駄口をきかないし、無理なことをしない。無法なことなどはしないものである。

 人間の真なる力というものは、顎とか腰とか、腹や足というような肉体の低いところに集まっている。そして、これがその人の落ち着きというものになる。

 その一つの典型が坐禅である。足を組み、腹を据えて、顎を引く。次に、口を結んで腹で呼吸をする。このようなしっかりした顎を持って人生を生き、しっかりした腰や腹で生きていく時は、心臓や肺臓に負担がかからず、頭がすっきりする。雑念や妄想なども起こらない。

 この力のある顎、頑丈な顎に反して、力のない、弱々しい顎の持ち主は、難敵に対する闘争力が劣弱で、自らの行動を貫徹する持続力にも欠ける。人生の正念場で挫折する人間に、よく見るタイプである。

 しかしながら、顎が頑丈でなく、行動性において弱い人の場合でも、人間は社会的動物として多様な生活様式の中に生きているのであるから、他の才能や性格が優れていれば、適職を選ぶことによって、社会における重要な地位を占めることが十分に可能だといえよう。


ホームへ戻ります 観相講座のトップへ戻ります ページのトップへ戻ります


ホームへ戻ります 観相講座のトップへ戻ります ページのトップへ戻ります


Copyright 2003〜 kenkosozojuku Japan, Inc. All rights reserved.