●眉は人間の「気」を表している
顔の全体、目鼻立ち、顔型から性格傾向を読み取る方法に続いては、人間の顔を構成する各部位から観察する秘訣である。
昔からの観相術では、眉、目、耳、鼻、口などの部位に、それぞれ理想とされる形がある。そのうちどれか一つでも完全な人は、それだけで相当幸運な人生が歩めるはずだ。
額の理想的とされる形は、広く、平らで、凹凸のない一枚板。そういう額の持ち主は二十五歳くらいまでは苦労しないですむはず。悪い額の持ち主でも、二十五歳をすぎれば努力が報われるだろう。
額の下にあるのは、容貌が優れている人を称賛する、眉目秀麗という表現にも使われている眉である。
この眉は構造的には目のボディーガードであるが、観相術上では人間の「気」を表している。俗に、「気が強い」、「気が弱い」、「気が荒い」、「気が長い」、「気が短い」、「やる気がある」、「粘り気がある」、「穏やかな気性の人」、「気むずかしい人」などという時の「気」で、人間の行動スタイルに関係してくる心の働き、心持ちであり、一種の気性といってよい。
この眉ほど、人間の目鼻立ちの中で、人による形状の変化の激しい部位はほかにない。それだけ、眉は心持ちや気性の違いを端的に表現しているところといえる。
しかも、「眉をひそめる」、「眉を曇らせる」というように、眉はけっこう、その時、その場の感情や心理状態を表す繊細な部分なのである。「眉に唾(つば)をつけて聞く」、「眉唾物」などという表現があるのも、眉が心理の要(かなめ)になっているからこそいわれることである。ばかか利口か、親子・兄弟関係はどうかなども、ここに出る。
詳しく説明すると、まず、眉の長さは、「気」の長さに通じる。眉の長い人は、じっくり構えてあわてない。仕事に関しても、眉が長い人は息の長いやり方で、着実に仕上げていこうとするものである。従って、執着性も強くなり、知識や研究や技術などにおいて、専門的に深く追求することに向いている。
そして、眉の長い人はゆっくりした呼吸をするし、眉の短い人、特にその上に鼻の短い人は、せわしない呼吸をするものである。ここにも、「気」の長さ、短さの一つの根拠を見るのである。
一般的に、眉の短い人は、「気」が短く、何事でも簡潔、明快に割り切ろうとする傾向を持つ。会社で「意見は簡単明確に」、「早く結論を」などと部下に命じるのは、このタイプの性格だ。しかし、短い眉の持ち主でも、同時に長い鼻の人物であれば、論理性によるコントロールが中和的に働くので、「気」の短さは内包された鋭い気質として変わってくるだろう。
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