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∥四百四病の事典∥


副鼻腔がん

■ほとんどが最も大きい副鼻腔の上顎洞から発生

 副鼻腔(びくう)がんとは、鼻の周囲にあって骨で囲まれた空洞である副鼻腔より、発生するがん。

 副鼻腔の空洞は、ほおの奥の上顎洞(じょうがくどう)、鼻の両わきの篩骨洞(しこつどう)、まゆ毛の部分の前頭洞、篩骨洞の奥のほうの蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の4種類があります。がんのほとんどは、最も大きい空洞である上顎洞の粘膜から発生しますので、上顎洞がんと呼ばれることもあります。次いで多いのは、篩骨洞に発生するがんです。

 耳鼻咽喉(いんこう)科関係のがんとしては、咽頭がんに次いで多くみられるものです。女性に比べて男性にやや多く発生するものの、その差はそれほど大きくはありません。年齢的には、40〜60歳代に多くみられます。

 原因は、明らかではありません。ある種の木材や金属の微細な粉を日常的に吸いこんでいる人に多くみられる傾向は、認められています。慢性副鼻腔炎が副鼻腔がんの原因になるとは、考えられていません。

 副鼻腔は空洞になっているために、がんが増殖できる空間があり、まだ周囲が圧迫されていない初期においては、ほとんどの人ははっきりした症状がありません。これより進んで、周囲の組織や骨を破壊するようになると、 がんらしい症状が出てきます。

 例えば、上顎洞がんが下のほうに発生して空洞のほうへ広がると歯肉がはれてきたり、歯がぐらぐらしてきたり、痛んだりします。歯科医に抜歯してもらった傷跡がいつまでも治らないなどということから、発見されることもあります。

 上顎洞の鼻腔に近い所から発生すると、鼻腔の中にがんが出てきて、片側の鼻詰まりが生じたり、鼻汁に血が混じったりします。上方に進めば、目の症状が現れ、ものが二重に見えたり、片方の目から涙があふれたり、眼球が前方へ突き出たり、側方に押されたりします。

 最もよくみられる症状に、ほおがはれてくることがあります。この場合は上顎洞の前のほうにがんが広がってきています。上顎洞の後ろのほうから発生すると、口が開きにくくなったり、ほおや目の奥が痛んだり、逆に感覚が鈍くなったりと、三叉(さんさ)神経痛のような症状になります。

■副鼻腔がんの検査と診断と治療

 副鼻腔がんが疑われる症状があれば、耳鼻咽喉(いんこう)科を受診します。

 医師は、鼻腔や口腔を観察するほか、ほおのはれの範囲や骨破壊の状況を指で探って調べます。X線検査やCT検査(コンピューター断層撮影)、MRI検査(磁気共鳴画像撮影法)で副鼻腔がんらしい組織が見付かれば、その小片を切除して顕微鏡検査を行います。 がんが外に出ていないのに症状があったり、X線検査やCT検査、MRI検査でがんの疑いがあれば、試験的に上顎洞に小さな穴をあけてみることもあります。

 治療では、放射線治療、抗がん剤の動脈内注入法(化学療法)、手術療法の三者併用療法が行われます。この方法が行われるようになってから、以前のように大きな顔面欠損や、眼球摘出を伴うような手術を行うことは少なくなりました。

 しかしながら、非常に進行したがんや、放射線治療後に再発した場合には、やむなく眼球や顔面の皮膚を含めて大きく切除します。切除後の変形は、再建外科の進歩により修復可能となりました。

 例えば、顔面の皮膚や上顎骨を切除した欠陥部分には、肋骨(ろっこつ)や背中の皮膚を移植したり、胸の筋肉を使用して再建形成します。

 治療開始が早いほど、予後は良好です。5年間再発しないで健康である率は、約50〜60パーセント。

 

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