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∥四百四病の事典∥


甲状腺クリーゼ

■甲状腺機能亢進症が重症化したもの

 甲状腺(こうじょうせん)クリーゼとは、甲状腺機能亢進(こうしん)症の経過中に、甲状腺ホルモンの血液中への過度の分泌によって急激に、極端な機能亢進が起こる状態。命にかかわる緊急事態で、全身の機能は危険なほど高まります。

 バセドウ病などを原因とする甲状腺機能亢進症を、治療しないで放置していたか、治療が不十分な場合に起こり、感染症、コントロール不良な糖尿病、別の病気での手術、外傷、妊娠や出産、甲状腺治療薬の中断、強いストレスなどがきっかけになります。小児ではまれです。

 心臓が過度に緊張すると、致死的で不規則な心拍である不整脈や、非常に速い頻脈、ショック症状を引き起こします。高熱、発汗、高血圧、脱力感、筋力低下、気分変動、意識障害、昏睡(こんすい)、興奮、悪心、嘔吐(おうと)、腹痛、下痢、脱水、さらに軽度の黄疸(おうだん)を伴った肝臓肥大による皮膚や白目の黄変などの症状も起こします。

 甲状腺クリーゼによる興奮状態から、精神疾患と間違われ、救急隊員が搬送先の医療機関の選択に苦慮することがあります。また、乗用車などの運転中の事故の原因となることがあります。

 現在では、甲状腺機能亢進症の治療をちゃんと受けていれば、甲状腺クリーゼになることはないといわれています。感染症、糖尿病などからなる場合もありますが、バセドウ病を原因とする甲状腺機能亢進症を放置していたために、甲状腺クリーゼになる場合が多いので、バセドウ病の人は医師から処方された薬の量を自分の判断で増減したり、勝手にやめたりしないことが大切。

 医師による甲状腺クリーゼの治療では、通常の甲状腺機能亢進症の治療に加えて、集中治療室での強力な治療を要します。治療に際しては、ベータ遮断剤、抗甲状腺剤などが用いられます。

 

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