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‖四百四病の事典‖


緊張性頭痛



■慢性頭痛の中で最も多発する頭痛■ 

 緊張性頭痛は、ストレスなどが関係している原因不明の慢性頭痛の中で、最も多く起こり、その7〜8割を占めます。筋緊張性頭痛、緊張型頭痛ともいいます。

【特徴と痛み】

 精神的なストレスや不自然な姿勢、疲労などによって体の筋肉が緊張し、血管を圧迫、血液の循環が悪くなって起こります。年齢的には、若い世代より中高年に多くみられます。

 頭を鉢巻で締め付けられているような痛みが、その特徴です。後頭部を中心に、側頭部や首筋にかけて痛みます。いつとはなしにジワジワと痛くなり、ダラダラと続く痛みで、頭痛とともに肩や首筋の凝りを伴うこともあります。また、筋肉の緊張が目の奥にまで影響し、目の疲れやめまいが生じることもあります。

 夕方に痛みが起きたり強まったりするのも、特徴です。仕事などによる精神的、身体的ストレスが蓄積されることが原因だと考えられます。 

【痛む部位】 

 肩から背中にかけての僧帽筋が緊張し、それが頭の後頭筋や側頭筋にも伝わります。 

【原因】 

○身体的ストレス ・姿勢の悪さ(うつむき姿勢など)

・長時間の運転

・枕の高さが合わない 

○精神的ストレス ・不安や緊張、抑うつ状態

○その他の原因 ・顎関節症

【治療と予防】 

 緊張性頭痛の治療では、日常生活でできるだけ肩凝りを起こさないようにすることが基本です。そのためには、デスクワークの際に肩や首に負担のかからない姿勢をとるように心掛けることが大切です。長時間同じ姿勢をとらないようにし、1時間に1回程度を目安に、ストレッチなどで筋肉をほぐすようにするとよいでしょう。

 精神的なストレスを解消することも重要です。原因となっている問題を具体的に把握するだけでも、精神的ストレスはかなり改善されます。日常生活の改善でなかなか頭痛が治らない場合には、筋肉の緊張を和らげる「筋弛緩(しかん)薬」や「抗不安薬」を医師の指示に従って使用するとよいです。

 

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