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検査と診断と治療
薬物依存症という段階にいったん足を踏み入れたら、意志の力で使用をコントロールすることはできなくなります。たとえ一時的に使用をやめたり、薬物の種類を変えたり、量を変えたりしてコントロールしているように見えても、結局は元のような使用に戻ったり、別の薬物にすり替わっただけだったりします。そして、やがては生活のすべてを犠牲にしても薬物を求めるようになります。
いずれの薬物依存症でも、早く入院させて薬物の使用をやめさせることが必要となります。そして、精神科専門医によって、薬物を連用するに至った原因を探り、精神療法などの方法で矯正していくことが大切です。
医師による薬物依存症の診断は、本人や家族などからきちんと使用薬物や使用状況、離脱症状の経過などが聴取できれば、比較的容易です。
合併する肝臓障害、末梢(まっしょう)神経障害などの身体障害や精神障害は、それぞれ専門的な診断を必要とします。静脈内注射による使用者では、特にB型肝炎、C型肝炎、HIV感染をチェックする必要があります。
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