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パーソナリティー障害者の診断と治療
パーソナリティー障害(人格障害)の人は、自らの思考や行動のパターンに問題があることに気付いていません。このため、自分から医師に治療や助力を求めることは、あまりありません。当人の行動がほかの人に迷惑をかけているなどの理由で、友人や家族、社会的機関によって、医療機関に連れてこられることは、より多くあります。自主的に受診するのは、不安、抑うつ、薬物乱用など、つらい症状がある場合が主です。
医師の側では、既往歴、特に繰り返し現れる不適応的な思考や行動のパターンに基づいて、パーソナリティー障害を診断します。統合失調症や気分障害など他の精神疾患でも、パーソナリティー障害の症状を示すことがあるため、区別に注意しなくてはなりません。また、受診者の年齢が幼いほど、パーソナリティー障害の診断に慎重になる必要があります。人格発達が不完全な未成年者では、いずれかのパーソナリティー障害の傾向を示すことが珍しくないためです。
パーソナリティー障害がある人では、行動の結果が思わしくない場合にもそのパターンを頑固に変えようとしないため、他人の目にも明らかになりがちです。
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