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20歳代の女性の乳房では、妊娠、授乳に備えて、ほどんどが乳汁を分泌する乳腺組織で占められていますが、閉経後の女性の乳房では、役割を終えた乳腺組織が脂肪組織に置き換わります。
30歳代から40歳代の女性の乳房は、その間の過渡期で、乳腺組織と脂肪組織が混じった状態にあります。また、乳腺内に増殖をしている部分と、委縮、線維化している部分が混在するようになり、大小さまざまな硬いしこりを感じるようになるのです。同時に、20歳代の時には、乳腺や周りの組織に弾力性があって、乳腺が生理前に張って、生理が終わると元に戻る変化に対応しますが、加齢とともに、乳腺の変化を痛みとして感じるようになるのです。
乳腺症の中には、ごくまれにがんに移行しやすいタイプもあり、乳がんとの区別が重要です。症状が多様なだけに、素人判断は危険です。乳房にしこりや痛みを感じたら、まず外科医に診てもらうように。原因が不明なら、乳がんを専門とする医療機関で精密検査を受ける必要があります。
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