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疥癬(かいせん)
疥癬(かいせん)とは、0.2〜0.4ミリ程度の体長のヒゼンダニ(疥癬虫)というダニの一種が寄生して、皮膚に起こる感染症。俗に、ひぜんと呼ばれています。
通常、疥癬は密な人間同士の接触により人肌を介して移るため、性行為に伴う感染が多く、性行為感染症(準性病)に含められています。しかし、衣類、タオルやシーツなどのリネン類、布団やベッドなどの大型寝具から感染することも少なくなく、家族内感染や、老人ホーム、病院、宿舎といった施設内感染もあります。近年は、寝たきりの高齢者などの介護行為を介して感染し、流行することで、問題になっています。
逆上れば、栄養摂取や衛生状態の悪かった第二次世界大戦後非常に流行しましたが、その後、疥癬は全く消滅しました。しかし、海外旅行が急激に増えた1970年代になって再び流行が始まり、なお続いています。ヒゼンダニに特効的な殺虫剤であるDDTやBHCが、人に対する毒性も強いために1971年に失効となって以降、それらに代わるものがまだないことにもよります。
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