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むしろ問題は、甲状腺ホルモン不応症の存在がまだ、一般の医師の間でもあまり知られていないことにあります。大抵の発症者は首が腫(は)れているということで受診しますが、甲状腺が腫れていて血中の甲状腺ホルモン濃度も高いことにより、医師にバセドウ病と誤診され、誤った治療が行われてしまう可能性があります。
欧米の統計によると、発症者の3分の1以上が初めはバセドウ病と間違えられ、不適切な治療を受けていました。その意味で、この病気は治療以上に正しく病気を認識することが大切です。
異常の程度が強くて、甲状腺機能低下症の症状が見られる場合は、甲状腺ホルモン剤の服用が必要になります。どのように治療するかは個人差が大きいため、内分泌・代謝科のある医療機関で、この疾患に詳しい甲状腺の専門家に相談することが必要です。
特に薬を使うことなく、正常の人と同じように暮らしている人では、数カ月から1年に1、2回、診察と検査を受けて、経過を見守ることになります。
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【甲状腺ホルモン不応症】
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