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一つは、ストレスなどが原因で、腸の蠕動運動が激しくなり、水分を吸収し切れないまま内容物が直腸に向かってしまうもの。試験の前になると決まって、トイレにゆきたくなったなどという経験がある人も、多いことだろう。
二つ目は、膵臓疾患などで、腸粘膜からの水分吸収が妨げられた時に起こるもの。二日酔いの下痢もこれに当たり、アルコールの作用によって、膵液の分泌が後退し、脂肪が分解されずに大腸へ送られるために、水分の吸収が妨げられるのである。
牛乳を飲むと下痢をしてしまう人も、多いだろう。これは乳糖不耐症と呼ばれ、日本人では五人に一人の割合で存在する。牛乳に含まれる乳糖は、小腸で分泌されるラクターゼという消化酵素によって分解され、吸収される。乳糖不耐症の人は、このラクターゼが少ないため、乳糖は大腸で細菌によって分解される。この時に作られた乳酸や炭酸ガスが、腸を刺激して、腹痛や下痢を引き起こしてしまう。
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