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■汎発性腹膜炎と限局性腹膜炎
急性腹膜炎の症状として、腹痛は必ずみられます。原因となる病気の前兆として、腹部不快、軽い腹痛を示すことがまれにありますが、通常は急激な腹痛が突発的に起こります。痛みは持続し、初めは限られた部位だけですが、次第に腹部全体に及びます。
そのほかの症状として、悪心、吐き気、嘔吐(おうと)、発熱、頻脈がみられます。
また、消化管の穿孔(せんこう)により内容物が腹腔内に広がると、腹膜全体に炎症が広がって激烈な腹痛が現れ、ショック状態に陥ることがあります。これを急性汎発(はんぱつ)性腹膜炎といいます。一方、盲腸周囲、横隔膜下、膀胱(ぼうこう)ないし子宮と直腸の間のダグラス窩(か)など腹膜の一部に、膿瘍(のうよう)を形成するものを急性限局性腹膜炎といいます。
いずれの場合も、できるだけ早期に受診して適切な治療を受けないと、重症になります。特に、急性汎発性腹膜炎では、生命に関わる重症の状態に陥る可能性があり、緊急な医学的処置が必要です。
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