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●急性胃炎と慢性胃炎
胃炎には、急性胃炎と慢性胃炎とがあり、それぞれ原因や症状が異なります。
1. 急性胃炎
腹痛、胸焼け、吐き気などの症状が、突発的に起
こります。症状が現れた時期や、原因がはっきりしているのが、急性胃炎の特徴です。具体的には、アルコール、消炎鎮痛剤、ストレスなどが、発症の原因になります。
一例を挙げれば、「酒を飲みすぎたために、胸焼けや吐き気がした」、「かぜ薬を飲んだら、胃が痛くなった」、「会社や学校などでストレスを受けると、胃が痛くなる」といったようなことが、典型的といえます。
また、消炎鎮痛剤では、内服薬だけでなく、坐薬なども急性胃炎の原因になります。これらは、薬が胃壁に直接触れることで胃炎が起こるのでなく、薬の成分自体に胃炎を起こす作用があるためです。
2. 慢性胃炎
日本人に見られる胃炎のほとんどは、この慢性胃炎です。症状がはっきりせず、胃のもたれ、不快感、食欲不振などが何となく起こるといった不定愁訴が、特徴的に認められます。それらの症状のほとんどは、いつから始まったのか、はっきりしません。また、全く症状がないこともあります。
日本人の慢性胃炎のほとんどがピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)の感染が原因であることが、1980年代の初めから解明されています。ピロリ菌に感染し、その後、長い年月をかけて胃炎が進行して、慢性胃炎となるのです。
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