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■非細菌性肺炎
ウイルス性肺炎の中では、インフルエンザウイルスによる肺炎が最も重要です。高齢者や慢性の呼吸器病を抱える人では重症化しやすく、また細菌感染によって細菌性肺炎に移行しやすいためです。
風邪を起こすRSウイルス、はしかを起こす麻疹(ましん)ウイルスなども、肺炎を起こすことがあります。インフルエンザウイルス以外に、これらのウイルスに直接効く抗ウイルス薬は現在のところありませんので、細菌の二次感染に注意しつつ、対症療法が行われます。
ウイルスと細菌の中間のような微生物であるマイコプラズマも、頑固な咳を特徴とする肺炎を起こします。学童期や若年の成人に多く、乳幼児や高齢者に少ないというのも、マイコプラズマ肺炎の特徴の一つです。このマイコプラズマには、普通の細菌に有効なペニシリン系、セフェム系の呼吸器感染症で最も頻繁に使われている抗生物質が効きません。代わりに、テトラサイクリン系、マクロライド系、ケトライド系と呼ばれ抗生物質が、第一選択薬とされます。
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