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‖四百四病の事典‖


心臓ぜんそく

■夜間に起こる発作性の呼吸困難

 心臓ぜんそくとは、心臓病による急性心不全によって起こる発作性の呼吸困難です。心臓性ぜんそくとも呼ばれます。他の心疾患により発症するもので、心臓ぜんそくのみを発症することはありません。

 心臓のポンプ機能のうち、左心室の肺から血液を吸い上げる力が低下することで、肺の静脈内が充血する、うっ血が起こり、酸素交換が悪くなることから呼吸困難になります。

 最も多い原因は、急性心筋梗塞(こうそく)などの虚血性心疾患です。ほかの原因としては、拡張型心筋症、心臓弁膜症、高血圧性心疾患、重症な先天性心疾患などがあります。

 急性心筋梗塞では突然に発症することが多いのですが、その他の心疾患では慢性に続いている心不全が急速に悪化して急性心不全になることがあり、慢性心不全の急性増悪と呼ばれます。このような場合は、心不全を悪化させる誘因が働きます。

 誘因として多いのは、風邪などの感染症、ストレス。不整脈、暴飲暴食、薬の飲み忘れ、不適切な薬の投与、甲状せん機能高進症、貧血、妊娠などが誘因になることも、しばしばあります。

■発症したら救急病院への入院を

 発症は就寝して1〜2時間後の夜間に多く、突然、呼吸困難の発作が起こったり、気管支ぜんそくや慢性気管支炎と似たヒューヒュー、ゼーゼーと咳き込む、息苦しい状態の発作が起こります。主に左心の不全によるもので、肺うっ血のために気管支が圧迫されることが原因です。

 さらに悪化した場合や、急性左心不全の時は、もっと激しい症状が出ます。突然、呼吸困難になり、横になって寝ることができず、上半身を起こした姿勢で楽になります。

 同時に、咳(せき)と痰(たん)が出ます。泡のような痰で、肺水腫(すいしゅ)を合併した時にはピンク色になります。唇が紫色になり、手足は冷たく、全身に冷や汗をかきます。脈が速くなり、動悸を訴えることがあります。

 心臓ぜんそくを発症したら、一刻も早く、専門医のいる救急病院に入院することです。呼吸の状態が悪い場合は、救急車による搬送を依頼し、緊急の場合には仰向けになると症状が悪化するため、上半身を起こした姿勢で救急車を待ちましょう。

■同時に行われる診断と治療

 心臓ぜんそくの症状は呼吸困難ですが、原因は心臓の疾患にあるため、治療は心臓に対するものが主体です。

 治療は一刻を争うため、診断と治療は同時に行われます。まず行われる検査は、胸部X線検査、心電図、心エコー(超音波)検査、血液検査です。

 まず、酸素吸入を始め、うっ血をとる利尿薬、心室の負担を減らす血管拡張薬、心室の筋肉の収縮を強める強心薬を投与します。呼吸の状態が非常に悪い場合は、補助循環器や気管内挿管を利用して人工呼吸を行います。利尿とともに呼吸は楽になります。同時に、原因となる急性心筋梗塞や不整脈に対する治療が行われます。

 退院後は、医師の指示に従って安静の程度を守り、内服治療を継続します。再発予防のためには、食塩と水分の過剰摂取や飲酒は避け、過食に気を付け、休養と睡眠を十分に取ります。

 また、医師と相談して、可能な範囲で応急処置の準備をしておくとよいでしょう。 

 

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