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∥四百四病の事典∥


神経芽細胞腫


■子供の副腎または交感神経節に発生するがん

 神経芽細胞腫(しゅ)とは、子供の副腎(ふくじん)または交感神経節に発生するがん。子供のがんでは、白血病に次いで発生率の高い疾患です。

 発生頻度は1万〜1万3000人に1人の割合と推定され、ほとんどが3歳まで、半数以上は2歳以下で発症します。主に腎臓の上にある副腎という三角形の小さな臓器にできますが、縦隔という胸の中や、背骨の横にできることもあります。この神経芽細胞腫は、がん化する遺伝子が増え続ける時に発生するといわれています。

 副腎に発生した時には、おなかに硬いしこりを触れることができるので、発見の切っ掛けになります。また、がんが発生した場所によっては、せき、呼吸困難、手足のまひ、頻尿などの症状も出ます。そのほか、初期症状として発熱、手足のはれや痛み、腹痛、不機嫌などがみられますが、この疾患に特有の症状というのは特にありません。

 特有の初期症状がない上に、進行が早く肝臓に転移しやすく、さらに上肢や下肢の長管骨や、頭蓋(とうがい)骨にも転移しますので、発見された時にはかなりの進行度であることも少なくありません。

 しかし、神経芽細胞腫はアドレナリン系の物質を産生し、尿中に過剰に排出するため、生後6カ月ごろの尿のスクリーニングで早期発見が可能です。1歳未満で発見された場合は、治りやすいことがわかっています。自然に治ることもあります。

 生後6カ月あるいは1歳6カ月の乳幼児を対症にした集団スクリーニングによる検査も、全国的に実施されています。市町村から配布された検査用紙に乳幼児の尿を染み込ませ、乾燥させてから郵送すると検査してくれることになっています。

■神経芽細胞腫の検査と診断と治療

 集団スクリーニングによる検査などで陽性という結果が出たら、小児科の専門医を受診します。集団スクリーニングによる検査は、大勢の乳幼児の中から疑いのあるものを見付ける大まかな検査で、がんができていないのに陽性という結果が出ることも少なくありません。

 医師の側では、尿の再検査や血液検査、胸部と腹部の超音波検査、CT検査、MRI検査を行います。転移の可能性を調べるためには、骨のスキャンや骨のX線撮影を行ったり、肝臓、肺、皮膚、骨髄、骨などから組織サンプルを採取して、顕微鏡下で調べる生検を行います。がんがかなり大きくなれば、触診で腹部のしこりを感知できます。

 神経芽細胞腫は、早期に発見されれば自然に治ってしまうこともあるので、生検などの検査の結果、様子をみていても問題がないと判明したら、自然治癒を待つこともあります。

 治療としては、がんをできるだけ手術で摘出し、必要に応じて抗がん剤による治療や放射線治療を行います。一般に、乳幼児のがんには抗がん剤がよく効くことが多く、きちんと治療を受ければ、半分以上が治ります。年齢が高い子供でがんが転移している場合は、治癒率が低くなります。

 

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