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∥四百四病の事典∥


胃神経症(神経性胃炎)


■心理的ストレスが大きな要因となって現れる胃の不快症状

 胃神経症とは、いかなる検査をしても器質的な異常がないにもかかわれず、胃の痛み、もたれ、胸焼け、食欲不振などの症状が現れる疾患。神経性胃炎、上腹部不定愁訴、ノン・アルサー・ジスペプシア(NUD)とも呼ばれます。

 何らかの胃の機能的な異常を反映していると考えられますが、胃の精密検査をいくら行っても、胃の粘膜には炎症やただれ、潰瘍(かいよう)などのはっきりとした異常は認められません。症状は3カ月以上に渡って繰り返し現れ、通常は、数年に渡って慢性に経過します。

 胃の痛み、もたれ、胸焼け、食欲不振のほか、げっぷ、吐き気、嘔吐(おうと)、下痢、体重減少などの症状が比較的多くみられるものの、一定したものではありません。これらの症状が精神状態や感情の動揺などによって変動することが、特徴です。例えば、精神状態がよい時は、消化の悪いものを食べても何の苦痛もありません。精神状態が悪い時には、何を食べても痛んだり吐いたりします。また、現れる症状が多彩で、しかも長く続くわりには、栄養の状態が比較的よいのも特徴です。

 神経症的素質のある人に、心理的、精神的なストレス、過労、生活習慣などの要因が加わって、胃神経症が発症すると考えられます。その誘因としては、家庭内のごたごた、疾患に対する不安や恐怖、同じ年齢の知人や近親者の死亡、体に対する自信喪失、職場での不満や抑圧、対人関係のトラブル、事業上での失敗などが挙げられます。

 20歳代の比較的若い年代にみられ、女性に多いのが特徴です。

■胃神経症の検査と診断と治療

 基本的に胃神経症の治療を行う科は心療内科、神経内科になりますが、まず器質的疾患がないかどうかを確認するために消化器内科を受診します。

 医師はまず、X線造影検査や内視鏡検査で異常が見当たらないことを、次いで血液一般検査や便潜血反応で異常が見当たらないことを確認します。特に中年以降では、胃がんや大腸がんなどの悪性疾患と区別することが重要です。

 治療の方法は、精神的治療と薬物治療に分けられます。多くは何らかの体質的な素因があり、幼少時からよく腹痛、嘔吐、下痢などを起こしていたというエピソードを持っています。その素因のある人が、何らかの強い心理的、精神的ストレスや心身の過労を体験した時に初めて、日常生活や社会生活に大きな支障を来しますので、不安な点は医師に何でも話し、予後がよいことを理解することが大切です。

 薬物治療では、消化管機能改善薬が用いられ、重症の場合は抗不安薬も用いられます。 抗不安薬はベンゾジアゼピン系抗不安薬などが用いられますが、ベンゾジアゼピン系は長期間服用した場合、精神的依存や眠気などの副作用があります。

 胃神経症と診断されたら、家庭や職場など環境の中で要因となっていそうなものを取り除く、あるいは緩和することが大事です。とりあえずは、精神的、肉体的安静を図り、過労を避けるように努めます。

 

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