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万能細胞

万能細胞とは、特定の臓器や組織にしかなれない通常の細胞とは異なり、さまざまな臓器や組織になる能力を持つ一部の幹細胞のことで、将来的に臓器の作成など再生医療への応用が期待されています。

この万能細胞としては、受精卵をバラバラにして作る胚(はい)性幹細胞(ES細胞)や、いくつかの遺伝子を体細胞に入れて作る人工多能性幹細胞(iPS細胞)があります。

人間の胚性幹細胞(ES細胞)については、1998年、米国のウィスコンシン大のジェームズ・トーマス教授らが世界で初めて作りました。

人工多能性幹細胞(iPS細胞)については、京都大の山中伸弥教授らが世界で初めてマウスの体細胞から作ったことを2006年8月に発表、続いて世界で初めて人間の体細胞から作ったことを2007年11月21日に発表し、世界的な注目を集めました。同じ日、ウィスコンシン大のジェームズ・トーマス教授らも、細胞を生成する論文を発表し、同着となりました。

偶然にも、同等の研究成果を同じ日に発表するに至った二チームは、どちらも人間の大人の皮膚細胞に4種類の遺伝子を導入する手法をとっていて、大まかなiPS細胞の作成方法こそ似ていますが、組み込んだ遺伝子が一部異なっています。

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