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バイオフラボノイド

ビタミンに近い働きをするビタミン様物質で、毛細血管を丈夫にする栄養素

バイオフラボノイドとは、ビタミンに近い働きをする水溶性ビタミン様作用物質で、ヘスペリジン、ルチン、ケルセチン(クエルセチン)、カテキン、イソフラボン、リグナン、アントシアニン、プロアントシアニジンなどの総称。

フラボノイドという野菜や果物から発見された水溶性の植物色素がいくつか結合したものであり、別名でフラボノイド化合物、ビタミンPなどと呼ばれることもあります。

コラーゲンを作る働きがあるビタミンCを助けて、毛細血管を健康で丈夫にする働きが、このバイオフラボノイドにはあります。毛細血管には、血液で運ばれてきた酸素や栄養分を体の各組織に届ける役割があるため、毛細血管の壁には、酸素や栄養分をスムーズに通過させる透過性が適度に保たれている必要があります。この透過性がよくなりすぎるのを抑えたり、血管がもろくなるのを防ぐ働きが、バイオフラボノイドにはあります。

バイオフラボノイドが不足すると、血管からすぐに出血しやすくなるため、例えば体を何かにぶつけるとすぐに内出血したり、歯茎から出血しやすくなります。また、ウイルスや細菌が簡単に、体の組織に侵入しやすくなります。

バイオフラボノイドには血圧を下げる働きもあり、高血圧の改善や脳内出血の予防にも、効果があることが知られています。ほかにも、体内にできた活性酸素を抑える働きがあり、血管の酸化(老化)を防ぎ、動脈硬化の予防薬としても期待されています。

多い食品としては、レモン、みかん、グレープフルーツ、オレンジなどの柑橘(かんきつ)系の果物、さくらんぼ、あんず、ブラックベリーなどの一般の果物、そば、トマト、アスパラガスが挙げられます。

柑橘系の果物にはヘスペリジン、そばやトマト、アスパラガスにはルチンが多く含まれています。りんご、タマネギ、そばにはケルセチン(クエルセチン)、お茶やブドウにはカテキン、豆腐や納豆などの大豆食品にはイソフラボン、ごま(胡麻)、あま(亜麻)の種子にはリグナン、ブルーベリー、アヤムラサキにはアントシアニン、ブドウの種子にはプロアントシアニジンが多く含まれています。

とりわけ、みかんの薄皮やブラックベリーなどの皮にはバイオフラボノイドが多いので、皮ごと食べるとバイオフラボノイドとビタミンCの両方を上手に取ることができます。なお、バイオフラボノイドは、大量に摂取しても体外に排出されるので、過剰症の心配はありません。

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