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助産師

 助産師とは、妊娠から産後6〜8週間までの産褥(さんじょく)期を通じて妊婦、母子のサポートやケアを行い、自分自身の責任において正常分娩(ぶ
んべん)の介助を行うことができる専門職。

助産師になるためには、助産師国家試験と看護師国家試験に合格し、厚生労働大臣の免許を受けなければなりません。多くの看護大学では、助産師に関する講義や実習を加えて行うことで4年間の教育を経て、看護師と同時に受験資格を得られます。看護師免許取得者の場合は、助産師学校などの養成機関で6カ月以上の専門教育と実習を受ければ、受験資格を得られます。

アメリカ、イギリス、オーストラリアなどでは男性の助産師も存在しますが、日本では受験資格を得られるのは女性のみとなっています。

古くは取り上げ婆(ばばあ)、戦前は産婆(さんば)、戦後は助産婦と呼ばれていましたが、2002年3月に従来の「保健婦助産婦看護婦法」が「保健師助産師看護師法」に変更された際に、保健師や看護師とともに助産師に名称が改められました。

日本で助産行為を行うことができるのは、医師と助産師だけです。ただし、助産師が単独で行えるのは、正常な経過の妊娠分娩に関しての助産行為のみ。

 正常な経過ではない、あるいは正常分娩ではない場合は、医師がかかわることになっています。個人で助産所(助産院)を開業している際に異常を確認した場合、提携の産婦人科医に連絡するなりの措置を行います。

助産師は平成22年段階で、全国に約2万8000人。活動の場は、病院、診療所、助産所、保健所、母子保健センター、養成・研究機関など。

施設内分娩の普及や住宅事情により、助産所よりも病院、診療所に勤務する助産師が増えてきました。近年は「自然なお産ブーム」で、主に助産師が立ち会うお産も年々、増えており、2009年段階で年間約4万5000件。

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