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続発性緑内障
ほかの目の疾患などが原因となって、眼圧が上昇するタイプの緑内障
続発性緑内障とは、何らかの目の疾患などが原因となって、眼圧が上昇するタイプの緑内障。一般に、眼圧が上昇することによって視神経が侵され、視野が狭くなったり欠けたりします。
原因は多岐に渡り、ぶどう膜炎、角膜炎などの目のほかの疾患、糖尿病などの全身の疾患、副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)などの薬剤、目の外傷、白内障などの手術の影響などが挙げられます。
目のほかの疾患、糖尿病が原因の続発性緑内障では、網膜症の悪化により酸素が行き渡らなくなるために、眼内液の房水(ぼうすい)の排出口に当たる前房隅角(ぐうかく)に、新生血管という新しい血管が延びてくることで眼圧が上昇します。
ぶどう膜炎の炎症、水晶体の亜脱臼(だっきゅう)、眼球内の悪性腫瘍(しゅよう)や網膜剥離(はくり)などの手術の影響が原因の続発性緑内障では、どれも原因となる疾患によって虹彩(こうさい)が押し上げられ、前房隅角が閉塞(へいそく)することにより、眼圧が上昇します。
薬剤が原因の続発性緑内障では、例えばアレルギー性結膜炎や角膜炎に対しての治療で、ステロイド剤の点眼や内服を長期間連用した際に、眼圧が上昇します。起こしやすい素質のある人は、人口のおよそ4パーセントといわれ、決して少なくはありません。
目の外傷が原因の続発性緑内障では、眼球を強く打った後しばらくしてから、虹彩の付け根が眼球壁から外れ、前房隅角より先にある房水の排水路である線維柱帯の機能が悪くなって、眼圧が上昇します。
また、高齢者に多くみられる続発性緑内障の一つとして、水晶体嚢性(のうせい)緑内障があります。片目ないし両目の水晶体、虹彩、隅角などに、フケのような白い物質である偽落屑(ぎらくせつ)が沈着し、しばしば高眼圧を伴います。
続発性緑内障の検査と診断と治療
続発性緑内障は原因となる疾患の種類によって治療法が異なりますので、視野が狭くなる、目が重い、目が疲れる、軽い頭痛がする、肩が凝るといった自覚症状があれば、眼科医の診察を受け、早期の治療で進行を食い止めます。
医師は、視力検査、視野検査、眼圧検査、眼底検査などを行い、充血や炎症を判断し、原因となる元の疾患、合併症についても検査します。
治療としては、原因となっている疾患の治療と、眼圧を下降させるために薬物療法、レーザー治療、手術療法を適宜行います。薬剤としては、局所に投与する点眼剤(縮瞳剤)や全身に作用する炭素脱水酵素阻害剤やグリセリンを用い、房水圧の抑制によって眼圧を下げます。
ぶどう膜炎が原因の場合はステロイド剤による消炎、新生血管が原因の場合は網膜へのレーザー治療や手術、水晶体が原因の場合は白内障手術などが必要です。また、水晶体嚢性緑内障では、レーザー治療が有効であることが知られています。原因となる疾患が鎮静化せず、高眼圧が続く時は、降圧のために緑内障手術治療も必要になります。
ステロイド剤が原因の場合は、その投与を中止すると、数日で眼圧は正常に戻ります。しかしながら、一度枯れた視神経は元には戻りませんので、ステロイド点眼薬を使用する際は、1カ月以上連用しないことが最も大切です。アレルギー性結膜炎や角膜炎などの治療のために、この目薬を渡される際には、医師から点眼の量、回数、期間などの注意、眼底検査の必要性、副作用などについて十分な説明があるはずですから、厳重に守るようにします。
緑内障は早期発見、早期治療を行えば大事には至りませんが、眼圧を常に上手にコントロールしていかなければならない疾患で、眼科医と一生付き合っていかなければなりません。つまり、眼圧をコントロールする点眼薬や内服薬を医師の指示通りに使用し、定期的に眼圧などの検査を受けます。
日常生活では、コーヒー、アルコール類、お茶などの刺激物や水分の取り過ぎに気を付け、目を疲れさせないようにし,血液の循環をよくするために過度の喫煙をやめ、便通もよくするよう気を付けます。加えて、首を圧迫するような服装は避け、ストレスのたまらない生活を送るように心掛けます。
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