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グルタミン
非必須アミノ酸の一つで、筋肉を育成し、免疫力を向上させる栄養素
グルタミンとは、体内で合成できる非必須(ひっす)アミノ酸の一つ。人間の腎臓(じんぞう)組織で、グルタミン酸とアンモニアから合成されます。
人体中に最も豊富に存在するアミノ酸であり、筋肉の50パーセント近くを構成する材料として存在しています。そのため、グルタミンには筋肉を育成し、運動後の筋肉疲労を回復させるという効果があります。
激しい運動をした後や極度のストレス、手術後などには筋肉が壊れていく筋蛋白(たんぱく)崩壊が起こることがありますが、これを阻止する効果がグルタミンの摂取にあります。
筋肉の育成以外にも、小腸や大腸のエネルギー源となって胃や腸管を守る働き、肝障害を改善したり肝臓の再生を促進する働きがあり、細胞核酸の原料として免疫細胞の増殖や免疫機能の発現にも必須とされています。
激しい運動などによって血中グルタミン濃度が減少すると、免疫機能が低下し、風邪を引きやすくなるなどの障害が出ることもあります。
また、興奮系の神経伝達物質であるグルタミン酸と、抑制系の神経伝達物質であるガンマ−アミノ酪酸(GABA)の原料として、グルタミンが利用されていることもあり、抗うつ作用を発揮することがわかっています。
グルタミンを多量に摂取しても、全身で必要とされているアミノ酸であって不足しがちになるため、過剰摂取を起こす恐れは低いものです。もし過剰摂取を起こした場合に発生する副作用としては、肝臓へのダメージが疑われています。
逆に摂取量が足りないと、筋力の低下や消化不良、うつなどの精神面への影響などが起こりやすくなります。全身で必要とされるグルタミンは必要量が多くなりやすいため、偏った食事をしていると不足しがちになりやすいのが最大の難点といえます。
グルタミンを含む食品としては、豚肉やレバーなどの肉類、カニやホタテなどの魚貝類、サトウキビやトマト、ほうれん草、パセリなどの野菜、大豆などの豆類、小麦を始めとする穀類、牛乳やチーズなどの乳製品などが挙げられます。
グルタミンには加熱したり、酢を加えたりすると変性してしまう性質があるため、なるべく生の状態で食品を摂取することが効率的。お勧めは、魚の刺身や野菜サラダ、牛乳などを盛り込んだメニューや、サプリメントの利用です。
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