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グループホーム

グループホームとは、介護保険制度で給付の対象になっている認知症対応型共同生活介護施設のこと。認知(痴呆〔ちほう〕)症状はあるものの、身体介護までは必要ないという高齢者が、同症状の高齢者と5〜9人の少人数のグループを作り、ケアスタッフとともアパートや貸家で日常生活を送る老人ホームです。

家庭的な雰囲気の中で毎日の生活に刺激を与え、ケアスタッフによる食事、風呂、トイレなどの生活の手助けや、機能訓練が受けられます。

高齢者が大勢で入所している老人ホームよりも少人数のグループホームのほうが、認知症の高齢者に対しては治療効果が期待でき、徘徊(はいかい)や妄想、失禁といった問題行動の減少や抑制に効果があるといわれています。さらには、地域の催しなどにも積極的に参加し、社会とのつながりを保つことで、認知症の症状を緩和し進行を止めることを図ります。

認知性高齢者を対象としたグループホームは、1980年代にスウェーデンの小さな街の普通の二階建て民家で行われていたグループリビングケアが発祥とされています。 日本では1990年代初めから開設されるようになり、1997年に厚生省(現・厚生労働省)の痴呆対応型老人共同生活援助事業(認知性高齢者向けグループホーム)が法制化されました。

日本の認知症高齢者向けグループホームの施設数は、2010年(平成22年)7月時点で9952。

グループホームに入居する場合の注意点としては、あくまでも共同生活をする施設ですから、自分でできることは自分でする必要があります。入居後に身体介護が必要になった際には、退居せざる得なくなることもありますので、事前にどのような状態になったら退居となるのかをホームへ確認しておくことも必要です。

一般的には65歳以上、介護認定、認知症の診断を受けている人が対象です。長期の在宅介護の中で、ショートスティ先として利用することもできます。

グループホームの施設は、4畳半以上の個室に、リビングルームや食堂、台所、浴室などを備えています。 個室では自分のプライバシーを守ることができ、仲間と話をしたい時はリビングルームで過ごすことができます。

スタッフは 常勤換算で利用者3人に1人以上、うち1人は常勤、宿直は1人以上とされています。

グループホームの利用料金は、入居一時金(保証金)が無料から数百万円かかることもあります。共同住宅入居の扱いなので、部屋代や食費は全額自費となり、月額利用料は約8〜15万円ですが、地域や施設によって多少異なります。

日本の場合、多くのグループホームは、民間の社会福祉法人や企業などが運営しています。なお、認知症のほかに、精神障害者のグループホームも存在します。

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