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過敏性血管炎

薬物、ウイルスなどがアレルギーの原因となって、細い血管に炎症が発生

過敏性血管炎とは、薬物やウイルス、細菌感染、化学物質などにアレルギー反応を起こすことが原因となって、全身の細い血管に炎症が起こる疾患。細動脈、毛細血管などに限局的に急性、壊死(えし)性の炎症が起こります。

種々の膠原(こうげん)病、悪性腫瘍(しゅよう)、炎症性疾患、混合性クリオグロブリン血症などでも過敏性血管炎を生じ、はっきりした原因がつかめないものもあります。男女差や好発年齢はありませんが、小児にみられるシェーンライン・ヘノッホ紫斑(しはん)病は、この疾患の亜型とされています。

下肢や腹、腰などの下半身を主に、腕、胸、背部などの皮膚表面に、少し硬めのしこりのような紫斑ができます。点状出血、皮膚潰瘍(かいよう)、水ぼうそう、じんましんなどの症状がみられることもあります。紫斑などが消失した後や、慢性化、再発したケースでは、色素が沈着することもあります。皮膚症状が目立ちますが、発熱や関節痛、筋肉痛、腹痛、倦怠(けんたい)感、体重減少などの全身症状とともに、腎(じん)臓や肝臓、肺、腸管、脳神経などの内臓が侵されることもあります。

過敏性血管炎の検査と診断と治療

治療では、原因となった薬剤などを取り除き、軽症の場合は特に何もせず自然に治るのを待ちます。中等症で皮膚に病変が限定されている場合は、対症療法が行われます。

重症で全身症状が激しく、皮膚以外の臓器障害ある場合は、中等度から大量の副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)の投与が行われます。血尿、蛋白(たんぱく)尿に対しては、抗血小板薬、血管強化剤の投与が行われます。腎不全に対しては、一般の腎不全に準じた治療が行われます。

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